古事記スクール

日本人のOS古事記を全ての日本人に!! 小説、イラスト…カジュアルに古事記を広めます!講座や資料提供のご相談などお気軽にご連絡ください!!

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

【新古事記107】キッチンの聖

「ん?」 目を覚ました陽は時計を見た。 17時38分 「いけねっ!もうこんな時間!!」 陽は急いでカップ麺の残骸を処分し、食器を洗い、急いで掃除機をかけた。 -------------------------- 「ふぅ」 掃除機をかけ終え一呼吸つくと、陽はソファに腰を下ろした…

満員御礼【2名限定】拡大版!古事記スクール

リクエスト頂きまして、急遽開催することになりました。 ホテルラウンジでゆったりと古事記インストール!! 残席1つです(8/31 8:00現在) 詳細はストアカ さんをご確認ください^ ^ https://www.street-academy.com/myclass/31846/

【新古事記106】子供の鏡

15時45分 スマホのアラームが鳴った。 「もう時間か…」 航はベッドから身体を起こし、少しの間ぼーっとしていた。そして諦めたように立ち上がると、歯を磨き服を着替えた。 洗濯機から洗い物を取り出し、室内に干す。 16時05分 航は娘を迎えに行くため、自転…

【新古事記105】広がる世界

「ふーん…関西を中心に活動してるのか」 航は彼女が古事記を広めようとある関西で孤軍奮闘している姿を想像した。 「いつか、会えたらいいな」 航は洗い物を洗濯機に放り込んだ。シャワーを浴び時計に目をやった。 12時45分。 「さ、夜に備えて寝ないと」 航…

【新古事記104】我孫子南

陽は社務所を覗いてみた。窓は施錠されていた。窓のすぐ向こう側にはお札やお守りが並んでいたが、中に人の姿は見えなかった。 「誰もいないのかな? あ、これ…」 『天照皇大神宮』と書かれたお神札があった。 「これは確か…神宮大麻」 陽は龍橋神社の巫女さ…

【新古事記103】陽の祈り

手を合わせながら陽は神様に意識を向けようとした。しかし、色々な想いが湧いてきて集中できなかった。 (さっきの柏手…うまく鳴らなかったけどあれで大丈夫かなあ? そもそもお賽銭は五円でよかったのかな?少なすぎ? いや、でも給料少ないし、ただ払うだ…

【小説聖地巡り】大蔵 春日神社

【大蔵春日神社】 現在連載中の新古事記小説。内容はフィクションですが、モデルにしている神社は実在します。 今、陽がお参りしている春日神社のモデルは「大蔵春日神社さん」です。 小説に地名は出てきませんが、陽と聖が住んでいる地域も設定しています。…

【新古事記102】一人参り

陽が頭を下げた、その時だった。 ビューーー 「お、とと…」 背後から強い風が吹き、押し込まれるように陽は鳥居をくぐっていた。 「げっ!!」 陽は一人で変な声を発した。早く帰って眠りたいという気持ちも強かったが、境内に足を踏み入れてしまったからに…

【新古事記101】春日神社

電車が駅に入ってきた。この時間、車内は空いていた。 陽は座席に座り、掛川君に借りた本の続きを読みだした。 ・ ・ ・ ・ ・ ドサッ 何かが落ちる音がした。 陽は慌てて顔を上げた。いつのまにか眠っていたらしい。外を見ると、見慣れた風景が見えた。陽は…

【新古事記100】村人になる

航はさらに聞いた。 「そのワカン・タンカ村の村人になるにはどうすればいいんですか?」 「簡単ですよ。ホームページがあるので、そこから登録してもらえれば、後日『村人カード』を発送します。あ、登録は無料ですよ」 「へー、面白いですね。ちょっと調べ…

【新古事記099】天真

「浅間さん、まだお時間大丈夫ですか?」 航は陽に確認した。 「は、はい。僕は大丈夫です」 航はうなづくと空中さんに質問した。 「空中さん、ワカン・タンカ村というのはなんですか?」 空中さんが口を開いた。 「簡単に説明すると… 僕のアニマルメディス…

【新古事記098】名刺交換

航とオーナーは陽の目の前で名刺交換をしていた。 「あの〜…」 陽は2人のやりとりに割って入った。 「?」 「ぼ、僕にも名刺くれませんか?」 航は笑った。 「もちろんです」 航は一枚の名刺を取り出すと、両手でもち丁寧に陽に渡した。航に渡された名刺には…

【オンライン対談002】古事記と共に

第2回のゲストはタタンカ村村長・岡空俊輔さん。 岡空さんの「朗読劇古事記」。 なぜそこにたどり着いたのか? 持って生まれたものを活かす生き方とは? とても楽しい45分、ぜひお聞きください^ ^ 岡空さん、ありがとうございました!! タタンカ村ってこん…

【新古事記097】マスター

(古事記の講座?氷川さん、古事記の先生をやっているのか?) 航はマスターに言った。 「今度、僕の講座を聞いてみてください」 「おお、ぜひぜひ。 ここでやってくださいよ」 「え?いいんですか?嬉しいなぁ。 マスターの朗読の古事記というのも面白そう…

【新古事記096】古事記好きは惹かれ合う

「あ、氷川さん、連絡先を交換してもらえませんか?」 「もちろんです」 航は手早くSNSのQRコードをスマホの画面に表示し、陽に差し出した。 「これでいいですか?」 「氷川さん、なんか手慣れてますね」 連絡先を交換すると、航は伝票を手に持ち、レジに向…

【まとめ読み】新古事記~31話から40話まで~

31話から40話までをまとめてお読みいただけます。 https://kakuyomu.jp/works/1177354054889904426/episodes/1177354054890447531https://kakuyomu.jp/works/1177354054889904426/episodes/1177354054890447531

【新古事記095】根っこ

「僕の思う『悟り』の解釈ですけど、それってこの世界と繋がっているという感覚を味わうことだ思うんですよ。 自分はこの世界の一員なんだという確信というのかな…その確信は生きていく上で圧倒的な力になります。ちょっとやそっとのことではへこたれない力…

【新古事記094】パラダイムシフト

「残念ながら悟りを得る前に僕は疲れ切ってしまいました。 ここまでしなければ幸せになれないのならば、もう諦めよう、僕には無理だ…そう思いました。 でもやっぱり、その執着から離れるのは大変でしたよ。なにせ時間もお金も投資してきたわけですから…そこ…

【新古事記093】悟り

「科学は素晴らしいものです。それは間違いありません。 しかし、それと引き換えに僕らは大切なものを失ったのかもしれません。 日蝕を例にあげましょう。太陽が欠けて見えるのは月が太陽に重なるからです。そんなの誰でも知っていますよね。 しかし、古代人…

【オンライン対談001】古事記の魅力

古事記の魅力を語るオンライン対談(45分)。 僕らが生まれながらに受けている「国の恩」とは? 日本に生まれた恩恵を存分に感じていただけると思います。 https://zoom.us/recording/play/3uwNt1Mid9oRCQ0NE1FaIxy7vjZZn0DDhn-Lw5GGCbBQyr-MYSuOuslS9yqunXsE

【新古事記092】神話の知

「そういえば… 龍橋神社の巫女さんが神札(おふだ)がどうとか大麻がどうとか言ってました。 それで聖は興味を持ったようでした」 「素晴らしいことだと思います」 「でも、これだけ科学が進歩した現代に神札を飾るなんて…僕には意味が見出せません。 まあ聖…

【新古事記091】盲亀浮木

「氷川さん、古事記って… 日本史の教科書に太字で出てきたヤツですよね? 内容は知りませんが、名前だけは覚えています。 そんなに… 歴史で習うような昔話がそんなに大切なんですか?」 航は少し考えてから話し始めた。 「どこから説明するべきか… いや、ま…

【新古事記090】龍つなぎ

「イザナギ、イザナミ…」 陽はハッとした。 「氷川さん、忘れるところでした。 今日、お聞きしたかったのが… 古事記のことなんです」 「え!?」 それを聞いた航は驚いた。 「イザナギ、イザナミって…僕は全然知らないですけど、古事記に出てくるんですよね…

【新古事記089】プロポーズは男から

「それでもし、 『私は月収100万円の人としか結婚しない』 と言われたら、100万円稼ぐか結婚を諦めるか考えましょう」 陽は苦笑いした。 「聖はそんなこと言いませんよ」 「でしょう? だから切り出せばいいんです。準備が出来たら…なんて思っていたら一生話…

【新古事記088】妄想の世界

「浅間さん、それアウトです」 航はまた笑った。 「え?」 「それ、聖さんのお父さんに絶対言っちゃダメですよ。 僕がお父さんだったら、結婚にバツを出します。 嘘でもいいから…とは言いませんが、『幸せにします』って言いましょう。 日本は言霊の国ですか…

【新古事記087】10年

「浅間さんが気にしているその少年ですが… 今頃、18〜19歳になってますよね?」 「え?確かにそうですね」 「時間はある意味残酷ですからね。誰にでも平等に流れていきます。 10年経ったら子供も成長しますよ。今頃、髭生やしてるかもしれませんよ?」 航は…

【新古事記086 】トラウマ

「求人誌を見て…なんだか懐かしい気持ちになって…少し前向きになれた気がしました。 五十嵐さんに直接連絡をしました。五十嵐さんはすぐに電話に出てくれて。 会社を辞めた旨を伝えると、すぐにメシでも食べに行こうと言ってくれて。 経緯を伝えたら『次が決…

【新古事記085】実家暮らし

「次の日も会社には行きませんでした。次の日というか…それからずっと。 結局、事件?から1カ月くらいで会社を辞め、実家に戻ることになりました。 迎えに来た父に胸ぐらをつかまれ、僕は思わず目を背けました。殴られるかと思いましたけど、しばらくすると…

【新古事記084】堕落

「その子を見た途端に、ゴールポストが倒れる映像が頭の中で再現されて…吐き気とめまいがして、その場にしゃがみこみました。 一歩間違えていたら、この子は…そんな想像が頭の中を支配しました。 しばらくして少し落ち着くと、会社に向かわず家に帰りました…

【新古事記083】8月の憂鬱

「8月のある土曜日の出来事でした。 その日もサッカー教室のイベントがあって。僕もイベントに参加するのが4、5、6、7…」 陽は指折り数えた。 「8月だから5回目だと思います。もうその頃にはだいぶ慣れていて。その日もいつも通り楽しく進行していたんです。…