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【新古事記104】我孫子南

陽は社務所を覗いてみた。窓は施錠されていた。窓のすぐ向こう側にはお札やお守りが並んでいたが、中に人の姿は見えなかった。


「誰もいないのかな?


あ、これ…」


天照皇大神宮』と書かれたお神札があった。


「これは確か…神宮大麻


陽は龍橋神社の巫女さんの話を思い出していた。神宮大麻の横には鈴のようなお守りが置かれていた。


「これ、聖が好きそうだなぁ〜〜」

 

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白く輝く勾玉の形をした鈴のお守り『龍神守り』。

 

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窓には二種類の御朱印が貼られていた。一つは『春日神社』もう一つは『弁天堂』のものだった。


その隣に張り紙が貼られていた。


御朱印ご希望の方は下記へご連絡ください』


その最後に電話番号が書かれていた。


「ふーん、人が常駐していない神社もあるのか…」


陽は参道を戻り、鳥居をくぐると頭を深々と下げた。


ビュンッ!!


また風が吹いた。


陽は自転車にまたがると、家に向かって走り出した。

 

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帰宅した航はアップルパイを食べ終えると、スマホを操り陽に感謝のメッセージを送った。

 

続いてSNSで空中さんを探し出し、メッセージを送った。

 

続いて『少名彦コーヒー』でもらってきたフライヤーを眺めた。

 

古事記のお話会』の主催は空中さんになっていたが、メインで進行を行うのは別の人らしい。フライヤーには、

 

ファシリテーター:我孫子南』

 

と書かれており、右下に簡単なプロフィールが載っていた。

 

「この人が会を進めるのか…」