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【新古事記194】ノブナガの謎

「ノブナガさんもバイトしてるんですか?」


聖とカナコのやり取りを聞いていた陽がノブナガに聞いた。


「バイト?


もやし、オレをバカにしているのか?」


「え?いや、そういうわけでは…」


「オレは…


IT企業で働いている!!


しかも正社員だぞ!!


さらにそこそこのポジションについている。


だから部下もおる!!


つまり、年収はうつけ者のお前の倍以上はあるだろうな。


カーッカッカッカッカッ!!」


「お兄ちゃん…


今、バイトをバカにしたでしょ?」


「ノブナガさんが社員?


とても社会に適合出来るとは思えないのですが…


本当に正社員なんですか?


いつものギャグですよね?」


「くっ!もやし!!


お前、オレ様のことをなんだと思っているんだ!!」


「キャハハハハー」


カナコが嬉しそうに笑った。陽はさらに言った。


「だって…それだけ収入があるのになんで貧乏なんですか?」


「び、貧乏だとっ!!


も、もやしっ!!


お、お前、重ね重ね無礼ではないかっ!!?」


「キャハハハハ〜〜


ヨウくん、いいぞ〜〜


もっといけ〜〜〜〜!!」


「あ、す、すみません。


悪気はなかったんですが…」


するとノブナガは歯切れの悪い様子で言った。


「バンドをやるにはな…色々金がかかるんだ」


トン!


「お待たせー


中華が3つ大盛り1つらよ〜


お兄さん、ギョウダは食わへんの?


たくさん食べてお腹おっきくしちゃーよ」


そこへ女性がやってきて和歌山ラーメンののったお盆をテーブルに置いた。

 

「待ってましたー

 

うわぁ〜〜、美味しそ〜〜」

 

聖が嬉しそうに言った。