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【新古事記158】チャネリング

巫女さんは陽をジッと見つめてから言った。


「あなたはすごく…


我慢しているというか、自分を抑えつけていませんか?」


少し間を置いてから陽は言った。


「そうなんでしょうか?


正直、よくわかりません」


巫女さんは優しく言った。


「そうですね、みなさんそうです。


そうやって…それを当たり前としてずっと生きてきたわけですから。わからなくて当然です。


ただ、もう少し…


自分に許可を与える練習をしていくと、もっと楽になると思いますよ」


「許可を与える?」


陽は巫女さんの言ってることがよくからなかった。


「あなたの魂は、私には震えて見えます。


いつも緊張して、怯えているような…」


巫女さんは続けた。


「自分なんて」って、そんな風に思っていませんか?


いいんですよ、もっと好きなものを選んで…お洋服もそうですよ。

 

周りの目を気にすることなく、もっと気持ちが明るくなるようなものを選んでいいんです。

 

あ、高いものを買うということではありませんからね」


巫女さんは目を瞑り、間を置いてから言った。


「あなた…小さな時からずっと気を使ってきたんですね。ご家族や周囲のバランスを取りながらがんばってきましたね。


あなたはもう子供ではありません。立派な大人です。もうお父様に怯えなくていいんですよ。


今、お父様もいらしてますよ。そこに」

 

巫女さんは陽の左肩の後ろを指差した。


陽はびっくりして聖の方を見た。陽と聖の目があった。


「父がここに来ているんですか?」


「はい、私にはそう見えます。


それにお父様だけではありません。


あなたのことはたくさんの方々が守護してくれています」


その時だった。


「ノォォォ〜〜


そういう話はやめてくれーーーっ!!」


ノブナガが叫んだ。


「お、お姉さん!!


まさか、オレの後ろに明智のミッちゃんは来ていないでしょうねぇぇぇ!!?」


巫女さんは聞いた。


明智のミッちゃん?」


明智光秀のことですよぉーーー


アイツ、未だにオレのこと恨んでるみたいなんで〜〜」