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【新古事記155】巫女さんとの再会

4人が声のする方を見ると、そこには小柄な巫女さんが立っていた。髪にブルーのメッシュを入れている。


ノブナガは巫女さんに流し目を使いながら言った。


「うちのちんちくりんがお騒がせして申し訳ありません。本当にいつまでも小学生レベルでして」


「ちんちくりんって誰のことよっ!?

 

このバカ兄…うぐっ」


カナコがノブナガに飛びかかろうとすると、ノブナガは身をかわしカナコを背後から抑え口もふさいだ。


「うぐっ!!


うぎっ!!


うぐっ!!」


聖が巫女さんに話しかけた。


「お姉さん、お久しぶりです。


覚えていますか?」


巫女さんは陽と聖の顔を見た。そして言った。


「あら、あなたたち。またお参りに来てくれたんですね。


四魂のことや神宮大麻のこと、熱心にお尋ねくださいましたよね?


覚えていますよ」


巫女さんはニコリと笑った。


「んーんーんー」


カナコは抑えつけるノブナガの手を叩いた。ノブナガはカナコを解放した。


「ぷはー


なにすんのよ、このバカ兄貴!!死ぬかと思ったじゃないっ!!


あ、そんなことより…


私、この神社によく来ますけど、お姉さんにお会いするの初めてだと思うんですけど?


ヨウくんとひーちゃん、2回めでしょ?なのにお知り合いだったんだねー」


カナコはそういうと、巫女さんの顔をマジマジと見つめた。


「お姉さん、富士通のノートパソコンのCMに出てる女優さんに似てる!!」


ノブナガが言った。


「おーおーおー!!


わかるぞ、カナコ!!


JR線の中で流れてるCMだろ?


ノートパソコンをうちわみたいにするヤツな」


「お兄ちゃん、それそれ!!


嗚呼!!生まれて初めてお兄ちゃんと分かり合えた気がする!!」


「カナコ〜〜」


「お兄ちゃぁ〜〜ん」


ノブナガとカナコは抱き合っ…


「アチョー!!」


その時だった。カナコは人差し指と中指を立て、ノブナガに目潰しを喰らわせた。


「ぐおおぉぉ〜〜


目がぁぁぁ〜〜」


「さっきのお返しよ!!


あー、スッキリした」


「カナコッ!!


お前!!人の目ん玉に指突っ込むんじゃねーーっ!!


こんなことするのディオ・ブランドーくらいだぞ?」


「ディオ?誰それ?


お姉さん、うちのバカ兄貴がすみません。


女性を見つけると見境なく口説き始めるどうしようもない男なんですよー。


病気なんです、病気」


陽と聖、それに巫女さんは大笑いをした。後を追うようにカナコも大笑いをした。