聖は目をキラキラさせて巫女さんに聞いた。
「チャ、チャネラーって!!
あのー、お姉さん!!?
もしかして、守護霊様とか天使とか…龍神様の声が聞こえたり見えたりするんですか!?」
巫女さんは微笑みながら言った。
「私の場合は…
宇宙人セルシオスと交信することで、色々な情報…
うーん、情報という表現は的確では無いような気もしますが、
色々なことをキャッチして皆さんにお伝えしています」
「おおーーーっ!!
すごっ!!お姉さん、すごっ!!」
カナコが感嘆の声をあげた。ノブナガは言った。
「セルジオ?
ちょっと辛口な宇宙人なんでしょうね??」
巫女さんは微笑みを絶やさずに言った。
「セルジオではありません、セルシオスですよ。ユニークなお兄さん」
そして、巫女さんはノブナガに向けてニコリと笑った。
「うおおー、なんという眩しい笑顔っ!!
オレの黄金聖衣(ゴールドクロス)並みに輝いて見えるっ!!」
陽は巫女さんの話があまりにも突拍子のないものに思えたため、黙っていた。巫女さんは続けた。
「そのお召し物は黄金聖衣というのですか?
「服を着る」ということは「福を着る」ということですし、「着る」とはまさに「気をまとう」ことです。
私が言っているのは表面的なファッションの話ではなくて…
ほとんどの人は無意識に洋服を選んでいますが…本当はとても大切なことなんです。
そのお召し物はまさにあなたのために作られたように見えます。作った方の愛情が込められていますね
私にはあなたのオーラが強く燃え上がるように見えます」
ノブナガは雄叫びをあげた。
「うおーーーー
オレは今、黄金聖闘士となったのだ!!
カプリコーンのノブナガ!!
燃え上がれオレの小宇宙(コスモ)!!
くらえ!!エクスカリバー!!」
続いてカナコが驚いて言った。
「作り手の愛情?
お姉さん、よくそこまでわかりますね」
巫女さんはカナコを見ながら続けた。
「うん、あなたのお洋服の選び方もとても良いですね。
それから、あなた…」
巫女さんは聖を見ながら言った。
「うん、まぁ悪くはないですね。
普通の方は予算という思考の枠がありますしね…その枠の中でよく選ばれている方でしょう」
「予算という思考の枠???」
巫女さんは少し不思議な言い回しをした。
「最後にあなた…」
巫女さんは陽を見ながら少し間を置て言った。
「うーん…
正直に申し上げてよろしいですか?」
陽はドキッとしたが、ここまできたらノーとは言いづらかった。
「は、はい。お願いします」