古事記スクール

日本人のOS古事記を全ての日本人に!! 小説、イラスト…カジュアルに古事記を広めます!講座や資料提供のご相談などお気軽にご連絡ください!!

トリフネ、急ブレーキをかける

~これまでのお話~

 

国譲りの使命を終えたタケミカヅチ高天原に戻り、フツヌシとタケハヅチに再会しました。タケミカヅチはアマテラスに、オシホミミを中つ国に迎え入れる前に、国譲りに従わぬ神を説得した方が良いと進言しました。そこで、タケミカヅチ、フツヌシ、タケハヅチは中つ国に向かうことになりました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

タケミカヅチは言いました。

 

「トリフネ。何度も悪いな。

 

 また中つ国まで連れて行っておくれよ」

 

トリフネは元気に答えました。

 

「アイアイサ―!!」

 

フツヌシが言いました。

 

「今回はオレも乗せてもらうぞ!!」

 

タケハヅチは言いました。

 

「僕もお願いします」

 

トリフネは言いました。

 

「ア、アイアイサ―・・・(;´・ω・)」

 

タケミカヅチは言いました。

 

「フフ、定員オーバーかな?」

 

トリフネは3人を乗せるとフワリと浮き上がりました。

 

タケミカヅチは言いました。

 

「ではアマテラス様。行ってまいります!!」

 

アマテラスは言いました。

 

「3人とも、あ、トリフネも入れて4人ね。

 

 よろしくお願いしますよ」

 

トリフネはビューンと中つ国に向かいました。

f:id:kojikista88:20170818070050p:plain

 

このまま一気に・・・と思ったら、

キキキーッ!!

 

トリフネは急ブレーキをかけました。

 

トリフネの背中に乗っている3人は転がり、危うく落っこちそうになりました。

 

タケミカヅチは言いました。

 

「どうしたんだ、トリフネ?

 

 危ないじゃないか!!」

 

トリフネは言いました。

 

「ミカちゃん、あそこになんかいるよ」

 

3人は「なんか」を見ようとトリフネの背中から身を乗り出しました。

 

 

よう

 

 

古事記連続講義のお知らせ★

 

10月から『熊谷カルチャーセンター様』で古事記の連続講義をおこなうことになりました。

ブログではお伝えしきれない「古事記の奥深さ」をたっぷりお話させていただきます。

どうぞよろしくお願いいたしますm(__)m

 

古事記スクール・スケジュール】

★無料説明会★9月22日(金)10:30~12:00

第1回:10月27(金)10:30~12:00

第2回:11月24(金)10:30~12:00

第3回:12月22日(金)10:30~12:00

第4回:1月26日(金)10:30~12:00

第5回:2月23日(金)10:30~12:00

 

お申込み・お問い合わせはコチラからお願いします

古事記スクール - 熊谷カルチャーセンター|イオン熊谷店 、上熊谷駅周辺で趣味・習い事をお探しなら

タケミカヅチ、またまた中つ国へ

~これまでのお話~

 

タケミカヅチは国譲りの使命を果たし、高天原に戻りました。そこには、義兄弟であるフツヌシとタケハヅチが待っていました。タケミカヅチは再会を喜んだ後、アマテラスに国譲りの報告をしました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

国譲りの報告を受けたアマテラスは、さっそく息子のオシホミミを中つ国に下らせようと思いました。

 

しかし、タケミカヅチは言いました。

 

「アマテラス様。ほとんどの国つ神(中つ国に住む神々)はオシホミミ様が中つ国を統治することに従うでしょう。

 

しかし、中には従わない者もいるかもしれません。

 

オレはもう一度中つ国に戻り、従わぬ神がいれば説得したいと思います。

 

そうすれば安心してオシホミミ様をお迎え出来ます」

 

アマテラスは答えました。

 

「ありがとうタケミカヅチ

 

あなたの言うとおりにしましょう」

 

それを聞いていたフツヌシが言いました。

 

「おいおい、まさか一人で行こうっていうんじゃないだろうな?

 

今度はオレも連れてけよ、いいだろ?

 

タケハヅチ、お前も行くだろ?」

 

タケハヅチは言いました。

 

「フフフ、ぜひご一緒させていただきたいですね」

 

f:id:kojikista88:20170816221030p:plain

タケミカヅチは笑いながら言いました。

 

「お前たち、遊びに行くんじゃないんだぞ~

 

アマテラス様、我ら3人で中つ国へ向かってもよろしいでしょうか?」

 

アマテラスは言いました。

 

「うふふ、もちろんよ。

 

タケミカヅチ、フツヌシ、タケハヅチ。

 

頼りにしているわ。よろしくお願いします」

 

 

よう

タケミカヅチ、フツヌシと再会する

~これまでのお話~

 

国譲りの使命を終え、高天原に戻ったタケミカヅチ。そこには二人の男神が待っていました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

少し四角い顔をした男神は言いました。

 

「アニキ、久しぶり!!」

 

頭に葉っぱを付けた男神は言いました。

 

タケミカヅチさん、お帰りなさい。お仕事お疲れ様でした」

 

タケミカヅチは答えました。

 

「おお、経津主神(フツヌシ)。久しぶり。元気だった?

 

 建葉槌命(タケハヅチ)、ずいぶん立派になったなぁ」

 

 タケミカヅチのことを「アニキ」と呼んだフツヌシは、現在の香取神宮の御祭神です。

 

タケミカヅチとフツヌシはとても近しい存在なのですが、当ブログでは義兄弟として物語を進めます。

 

アマテラスはこの再会を喜ぶ3人のことをニコニコと眺めていました。

 

f:id:kojikista88:20170815201405p:plain

それに気づいたタケミカヅチは言いました。

 

「アマテラス様。国譲りが無事に完了しました。

 

 オオクニヌシ殿の同意を得ましたし、オオクニヌシ殿の180人の子供はコトシロヌシ殿がうまくまとめてくれます」

 

アマテラスは嬉しそうに答えました。

 

「うふふふ、本当にありがとうタケミカヅチ

 

 では、早速オシホミミ(アマテラスの息子)に天下る準備をさせましょう」

 

 

 

よう

タケミカヅチ、高天原に戻る

~これまでのお話~

 

無事に「国譲り」を終え、オオクニヌシは新しい新居である出雲大社の奥へと鎮まりました。出雲大社の祭祀はアメノホヒが任されることになりました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

オオクニヌシに別れを告げたタケミカヅチは、アメノホヒに言いました。

 

「ホヒ殿。オレは一度高天原に戻り、アマテラス様に国譲りが完了した旨をお伝えしてくる」

 

ホヒは答えました。

 

「わかりました」

 

タケミカヅチは、トリフネに言いました。

 

「さぁ、トリフネ。高天原に戻ろう。今回もよろしく頼むよ」

 

トリフネは答えました。

 

「アイアイサ―」

 

トリフネは超スピードで高天原に戻りました。

 

「ありがとう、トリフネ。さぁアマテラス様に報告しに行こう」

 

タケミカヅチは休む間もなくアマテラスの元へ向かいました。

 

アマテラスはタケミカヅチの姿に気づき言いました。

 

「あら!!タケミカヅチ!!

 

戻ったのね。本当にお疲れ様でした」

 

アマテラスの隣には、二人の男神の姿がありました。

f:id:kojikista88:20170808054347p:plain

 

「あっ!!お前たちは・・・・」

 

タケミカヅチは少し驚いた様子でした。

 

 

よう

 

 

国譲りの完了、さらばオオクニヌシ。

~これまでのお話~

 

 国譲りに同意したオオクニヌシの住まいとして、天高くそびえる出雲大社が建てられました。こうして国譲りは平和的におこなわれました。オオクニヌシタケミカヅチを立派な料理でもてなしました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

 

平和的に国譲りが行われた後、オオクニヌシは立派な料理でタケミカヅチをもてなしました。

 

オオクニヌシタケミカヅチは、心を開いて語らいました。

 

タケミカヅチは、この豊かな中つ国を作り上げたオオクニヌシを称え、今後も中つ国の文化や伝統を大切にすると話しました。

 

オオクニヌシは、見えない世界からこの国の繁栄を祈り続けることを約束しました。

 

オオクニヌシは言いました。

 

タケミカヅチ殿。名残惜しいが、そろそろお開きとしましょう」

 

そして、

 

アメノホヒ、近くへ来てくれ」

 

オオクニヌシアメノホヒを呼びました。

 

f:id:kojikista88:20170216052307p:plain

アメノホヒは、アマテラスの息子です。

使者の一人として中つ国に送られましたが、中つ国に居ついてしまいました。

 

「ホヒよ。私はこの宮殿(出雲大社)に身を隠し、この中つ国の繁栄を祈り続けよう。

 

 今後は、お前がこの出雲大社の祭祀を取りまとめて欲しい。

 

 頼んだぞ!!」

 

アメノホヒは力強く頷きました。

 

続けてオオクニヌシタケミカヅチに言いました。

 

タケミカヅチ殿。私の180人の息子は全てコトシロヌシに従います。

 

 しかし、中には「国譲り」を快く思わない者もいるかもしれません。

 

 くれぐれも太陽の御子のこと、よろしくお願いします」

 

タケミカヅチはそれを聞き、タケミナカタの言葉を思い出し呟きました。

 

「確か、アメノカガセオ・・・」

 

オオクニヌシは別れを告げると、出雲大社の奥へと鎮まりました。

 

f:id:kojikista88:20170803063422p:plain

 

 

 

よう