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【新古事記138】真夜中のメッセージ

「ちょっと…イザナギさん?


いくらなんでも…


子供を斬り殺しちゃうって…」


陽はその展開に衝撃を受けた。


「まぁ奥さんの命を奪ってるわけで…


オレ、この火の神は好きになれないなぁ。


…にしても斬り殺さなくても良いと思うんだが…」


22時50分


「ありゃ、もうこんな時間か…


神様の名前に引っかかって思いのほか読み進められなかったなー。


先も気になるけど、キリも良さそうだし。今日はここまでにしとくか」


陽は古事記まんがを閉じた。


「氷川さん、そろそろ仕事だな…」


陽はスマホを手に取ると、航にメッセージを送った。


そして残りの発泡酒を飲み干し寝室に戻ると、聖を起こさないようにそっと布団に潜り込んだ。


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02時15分


航は休憩に入った。スマホを見ると陽からメッセージが届いていた。


「氷川さん、お疲れ様です。


とりあえずイザナギが火の神を斬り殺すところまで読み終えました。


夫婦で島を産んだり、神様の名前がやたら多かったり、ゲロやおしっこから神様が産まれたり、そして我が子を斬り殺しちゃったり…となかなか受け入れがたい展開ですが、続きが楽しみになってきました。


お仕事頑張ってください!!


浅間」


航はメッセージを読み嬉しくなった。陽が古事記の世界に触れていることがとても嬉しかった。


航はすぐに返信をしようと思ったが、時間が時間だけに自粛した。


「さぁ身体を休めないと」


航は目を閉じて短い睡眠に入った。


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仮眠を終え、フロントバックに戻ると五十嵐さんと掛川さんの姿があった。


掛川さんが五十嵐さんに声をかけていた。


「ほら、氷川さん戻って来ちゃいましたよ。


五十嵐さん、休まないと本当に倒れちゃいますよ」


「うーん、わかったよ。


じゃ、ここだけ終わったら…」


そう答えてから10分ほど作業を進めると、五十嵐さんはようやく手を止め腰を上げた。


「じゃ、1時間後に戻ってくるから」


そう言うと、五十嵐さんは休憩に向かった。