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【新古事記133】凸凹

陽は「古事記まんが」を読み進めた。


「えーっと、なになに?


イザナギイザナミはドロドロした地上を整えるように命じられ、矛を渡された?


つまり、世の中の成り立ちは出来てきたけど、まだ地上は固まっていなかったということなんだろうな。


でも…矛でどうやって地上を整えるんだろ?」


陽にはその理屈がわからなかったが、イザナギイザナミはドロドロした地上に矛を突き刺しグルグルとかき混ぜた。


そして、矛を抜くと先端から雫が滴り落ち、やがて固まりオノコロジマが誕生した。


「オノコロジマ?


ま、地球のことだと思えばいいのかな?」


イザナギイザナミはオノコロジマに降りるとまず柱を立てた。柱を立てることで2人は天界の神と繋がることが出来ると「古事記まんが」には書かれていた。


「あ?そういえば…


龍橋神社の巫女さんが「ハシ」という音は繋ぐという意味があると言っていたな…。


ハシラは神様と繋がるということなのかなぁ」


その後、イザナギイザナミはそれぞれの身体を観察していた。


「え?なにこれ?」


イザナギはには出っ張った部分があり、イザナミにはへこんだ部分があるという。そして話し合いの末、イザナミの凹みをイザナギの出っ張りで塞ぐことになったと書かれていた。


「こ、これ…


つ、つまり、そういうことだよな???」


陽はその赤裸々な内容にびっくりした。


「こんなの子供に読ませられないだろ?」


2人は柱を回り、出会ったところでイザナミが声をかけた。「なんてステキなイケメンなんでしょう」。それに答えるようにイザナギが言った。「な、なんて可愛い女の子なんだ」


そして2人は結ばれた。しかし、生まれてきたのはグニャグニャとした不完全なヒルコや泡のように消えてしまう泡島だった。


「うーん、こりゃ前途多難なようだな」


陽は呟いた。そして「古事記まんが」を読み進めた。