広末さんは続けた。
「そしてゴネてゴネてゴネて…ついに租借を諦めさせたんだ」
カナコが目をキラキラさせて言った。
「素敵っ!!」
「古事記には「国生み神話」が描かれている」
「国生み神話???」
「イザナギ、イザナミという夫婦神が島々を生むんだけど…簡単に言うと日本の島々って神様なんだよ」
「島々が神様?」
陽の頭はメダパニ状態だった。
「わかった。つまり、神である島々を…そのソシャク…でしたっけ?
神様をあなたたちに貸すわけにはいきませんよって」
聖は言った。
広末さんは静かに頷いた。
「僕もそう思う。
まぁ、この話の全てが史実かどうかはわからないけど…高杉晋作の弟分の伊藤博文が後日語ったと言われているんだよ」
陽は言った。
「もし、高杉晋作がいなかったら…」
ノブナガが言った。
「そうさ、彦島は日本じゃなかったかもしれない。
オレが高杉晋作をキング・オブ・ロックと慕う意味がわかっただろう?
国に守ってもらいながら国を批判している現代のニセモノロッカーとはわけが違うぜ!!
国に尽くしてこそだろ?それがジャパンロックだ!!」
広末さんが最後に付け加えた。
『動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し。
それが我らが高杉さんだ』
この言葉に二人の関係性が見て取れないかな?」
カナコは泣いていた。
「カッコいい!!カッコ良すぎる!!
私、、、
高杉カナコになりたい!!」
ノブナガが言った。
「高杉晋作は…
肺結核のため、若干27歳でこの世を去った」
「えー!!27歳!!」
陽、聖、そしてカナコは同時に驚きの声を出した。
「と、年下かー
うーん、私、年上の方がいいのよねー」
聖が言った。
「…カナコさん、高杉晋作さんはもういませんよ」
ノブナガは言った。
「おもしろき
こともなき世を
おもしろく。
オレは高杉晋作は…もっと高く評価されるべき漢だと思っている!!」