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#014 万葉集と掛け算(2021年3月19日)

こんにちは。

 

今日は2021年3月18日にclubhouseで配信した「万葉集と掛け算」というお話です。

 

僕は万葉集をちゃんと学んだことはないのですが、少し触れただけでも万葉人の美意識が伝わってきて、またそれを今の時代でも感じられるなんて素敵だな~と思います。

 

clubhouseでは21:50~毎日お話しています。

ぜひそちらにもお越しください。

 

clubhouseアカウント:古事記スピーカー(よう@ババヒロシ)

 

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【#014 万葉集と掛け算(2021年3月19日配信)】

 

今日は掛け算の話を少し…。

 

古事記の冒頭、イザナギとイザナミの夫婦が力を合わせ日本の国を造っていくわけですが…

 

途中、火の神を生んだ際、イザナミは火傷を負って死んでしまい黄泉の国という死の国に行くことになります。イザナギは何とかイザナミを取り戻そうとするんですが、結局うまくいかず…

 

で、大岩を挟んで二人で大喧嘩をするんですね。日本初の夫婦げんかでしょうね。

 

その時、どこからともなく女神が現れます。女神の名前はククリヒメ。

 

ククリヒメはイザナギの耳元で「ごにょごにょ」と何かつぶやきます。するとイザナギが「それはもっともなことだ」といって、喧嘩が収まりました。

 

この時ククリヒメが何を言ったのかは誰も知りません。とにかく、二人の喧嘩をおさめた、二人の仲をくくったということでククリヒメ。覚えましたか?

 

このククリヒメ。金沢の白山姫神社のご祭神です。僕が最も行きたい神社の一つです。東京都文京区の白山神社もククリヒメですね。で、ここまで言っておいてなんですが、ククリヒメは古事記に出てきません(日本書紀に登場します)。

 

ここでいきなり、万葉集の話です。

 

万葉集にですね、こういう歌があります。

 

万葉集(2542番歌)

若草の新手枕をまきそめて夜をや隔てむ憎くあらなくに

わかくさの にひたまくらを まきそめて よをやへだてむ にくくあらなくに

 

現代語訳すると…

 

作者は新婚なのに単身赴任しなきゃいけないんですね。で、若草のような新妻の手枕を巻いて(共寝した)彼女に幾夜も逢わずにいられようか。可愛くて仕方ないのに。

 

この「にくくあらなくに」の「にくく」を「二八十一」って漢数字で書いているんですね。どうして「二八十一」とかいて「にくく」と読むのでしょう?

 

二はにくくの二なんで、まあわかりますよね。僕らもやりますよね、4649とか4126とか。

 

次の「八十一」なんですけど、これでククと読ませるわけです。9×9(クク)八十一だから。このセンス、マジ最高じゃないですか?

 

他にも、16とかいてシシ、とか蜂音と書いてブーンとか。そういう遊び心がけっこうあるんですよね。

 

万葉集は興味ありつつ、なかなかしっかり学ぶ機会がないのですが…いつかしっかり学んでみたいですね~。