ナギ「おそいなぁ・・・」
ナギ「ふぁ~・・・」
ウトウトウト・・・
・
・
・
ナギ「はっ!!
いや、寝てないよ、寝てませんよ
それにしても遅いなぁ・・・
もしかして、何かあったのかも・・・」
ナギ「仲間から抜け出そうとしてリンチにあっているのかもしれない!!」
イザナギの気持ちはざわつき、いてもたってもいられなくなりました
ナギ「よし!!」
イザナギは意を決し、館の中に入ることにしました
ナギ「失礼しまーっす」
ギギギギギギ・・・
重い扉をゆっくりと開け、館の中を覗きました
しかし、辺りは真っ暗で何も見えません
イザナギはみずら(髪をサイドで結う古代に流行った髪型)に挿していた櫛の歯を一本折り、火を灯しました
ボーッ
1つの火が辺りをぼんやりと映し出します
イザナギがゆっくりと火を動かすと・・・
!!!!!!!!!!!!!!
そこに浮かびがったのは・・・
腐乱し恐ろしい姿に変わり果てたイザナミでした
ナギ「ぎゃぎゃぎゃ、ぎゃーーーーす!!!」
ナミ「見ぃたぁなぁ~っ!!」
イザナギはその場を逃げ出しました
恥をかかされたイザナミは、怒り狂い黄泉津醜女(よもつしこめ)という恐ろしい鬼女やたくさんの雷神、1500の軍勢と共にイザナギを追い駆け出しました
ちなみに、「一つ火」は不吉なものを浮かび上がらせてしまうのです
だから仏壇にはローソクを二本立てますよね
ナギ「まだ新米のはずなのに・・・
これだけの大人数を掌握しているとは!!
さすがオレの愛した女だ!!」
イザナギはイザナミのカリスマ性に感心しつつ、一生懸命逃げました
追いつかれそうになると、腰の刀を後手(しりえで)に振り、相手に呪いをかけ素早さを落とさせました
通常と逆のやり方をすることで、相手に呪いをかけることになるのです
また追いつかれそうになると、櫛をタケノコや山ぶどうに変化させました
タケノコや山ぶどうに群がっているうちに逃げました
その頼りにならない姿に、イザナミのイライラは募りました
いよいよ、出口が見えてきました
しかし、しつこい黄泉の軍勢がそこまで迫っています
そこに桃の木が生えていました
イザナギは桃の実を3つ取ると、追っ手に向かって投げつけました
ナギ「おりゃー!!!」
すると追っ手は蜘蛛の子を散らすように逃げていきました
桃には邪気を払う力があるのです
だから桃太郎が鬼退治をするんですね
イザナギは桃の木に話しかけました
ナギ「ありがとう、桃の木ちゃん
今、僕を守ってくれたように、これからも誰かが困っていたら助けておくれ」
そういうとイザナギは桃ノ木に「オオカムズミノミコト」という名前を与えました
Oh comes me
と覚えると覚えやすいですね
ナミ「待てーい!!}
そこへイザナミがやってきました
ナギ「くっ、イザナミ!!しつこい性格!!
うおおおおお~!!!」
ドッシーン!!
イザナギは急いで近くに合った千人がかりでないと動かないような大岩を持ち上げ、黄泉の国の出入り口を塞ぎました
ちなみにこの大岩には「チガエシノオオカミ」という名前があります
岩も神様なんですね
大岩を挟み、二人は罵り合いました
日本初の夫婦喧嘩です
ナミ「愛するイザナギ様!!
こんな仕打ちをするなら、あなたの国の民1日1,000人の命を奪います」
ナギ「それならばオレは1日1500の産屋を建てよう!」
ナミ「うるさい!!開けろ!!ここをあけろっ!!」
ナギ「いやだよ、怖いもん!!」
夫婦喧嘩は収集がつかなくなりました
そこへどこからともなくククリヒメがやってきました
ククリヒメはイザナギに近づくと耳元で何かを囁きました
ゴニョゴニョゴニョ
それを聞いたイザナギは言いました
ナギ「それはもっともだ」
そしてペッとツバ吐き、
ナギ「グッバイ、イザナミ・・・」
とつぶやき、これからは一人でやっていく決意を固めました
よう