古事記スクール

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【新古事記118】メッセージ

「氷川さん、こんばんは。


今朝はお疲れのところありがとうございました。実はあの後『寝不足になる古事記』という本を古本屋で購入しました。


聖と二人で飲んでみたのですが、正直なところ古事記の魅力が全くわかりません。


古事記の魅力って何なんでしょう???


失礼かと思いましたが(聖がせっつくのでwww)メッセージ送らせていただきました。


これから夜勤ですね。お仕事頑張ってください。またお話出来るのを楽しみにしています。浅間」


航は陽からのメッセージを読み、嬉しくなった。30代の若者が古事記に触れる…それは充分価値のあることのように思えた。


航は陽に返信した。


「こちらこそありがとうございました。


そして、お二人が古事記に興味を持たれたこと、とても嬉しく思います(返事が遅くなりごめんなさい)。


『寝不足になる古事記』は僕も読みました。


とても良い本なのですが、入門編としては少し難しく感じるかもしれませんね。


僕のオススメは(いくつもありますが…)『古事記まんが』という本ですね。


まんがなのでとてもわかりやすいですし、それでいて本質を外していません。


古事記の魅力についてはまたご一緒したときにでも。


遅くにすみませんでした。


氷川」


外を見ると新幹線は多摩川をあっという間に渡った。


「もう神奈川県に入ったのか」


外は暗かったが、雨が降りだしたようだった。


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22時30分


「ん?ヨウ!


ねぇ、ヨウ!!」


聖に体を揺すられ、陽は目を覚ました。


「ん?どうした聖ぃ…」


「今、ヨウのスマホがブルブルしてたよ。


氷川さんじゃない?」


「聖…もしかして、それが理由でオレを起こしたの?」


陽は寝ぼけた声で言った。


「だって気になるんだもん。


それにヨウのスマホ勝手に見るわけにいかないじゃん」


「うーん…」


陽はひと伸びすると、ベッドを出てスマホに手に取った。