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【新古事記063】別れ

お店を出るとそれぞれが別れを告げた。


「ひーちゃん、連絡先交換しよ」


「うんうん」


聖とカナコはスマホを取り出し連絡先を交換した。そして、カナコは聖をハグした。


ノブナガもさりげなく聖とハグしようとしたが、カナコが鋭い眼光でそれを制した。


「広末さん、本当にありがとうございました」


一同は広末さんに頭を下げた。


「いいんだ、いいんだ、気にしないで。


楽しかったよ。また会おう。あ、これ渡しておくね」


広末さんは陽に名刺を渡した。


「それじゃ。またね!」


広末さんは一足先にその場を後をした。


その後、陽たちもその場を離れた。


「かなぶん、またね。ノブナガさんも!」


ノブナガは言った。


「おい、もやし!!聖ちゃんのこと大切にするんだぞ!!」


陽は苦笑いをした。

 

「じゃ、またね!!」

 

陽と聖は火の玉のような兄妹と別れた。


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陽と聖は商店街を抜け、駅に向かった。


「あ、ちょっと待って」


聖はそう言うと、駅前の小さな本屋の前で立ち止まった。


「あれ、面白そう」


聖はそう言うと一冊の雑誌を手に取った。表紙には「龍神特集」と書かれている。聖は雑誌の裏表紙を見て値段を確認した。


「うーん、買うか。


ヨウ、ちょっと待ってて」


聖は店内に入ると会計を済まし戻ってきた。戻ってきた聖に陽は聞いた。


「どうする?もう帰るか?」


「うん、帰って少しゆっくりしよう」


陽と聖は、改札口を通り駅のホームに上がった。