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#031 三角形のお話~パート4~(2021年4月6日)

こんにちは。

 

今日は「三角形のお話~パート4~」です。

 

ちびまる子ちゃんのCMで流れるミツウロコって全国区なんでしょうか??

 

僕はミツウロコを見るとトライフォースを思い出します。

 

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【#031 三角形のお話~パート4~(2021年4月6日配信)】

 

先日江の島に行きました。江の島神社はもちろん、あらゆるところにミツウロコがあります。娘が、

 

「あの三角マークはなに?」

 

と聞いてきたので、

 

「ミツウロコだよ」

 

と教えると

 

「あのちびまる子ちゃん?ミツミツミツミツミツウロコ~♪」

 

と歌いだしました。これ、全国区なんですかね?

 

株式会社ミツウロコの名前の由来は前身の会社が鮮魚を取扱う運送業だったんですね。

更に会社の設立に3社の運送店が関わっていたことから、「三社」から「三」、魚を扱うから「鱗」となったのだそうです。

 

さて、江の島に話を戻します。

 

昔、昔、江の島というか鎌倉のあたりに五頭竜が住んでいました。五つの頭の龍で五頭龍です。この龍は子供をさらったり、田畑を荒らしたり悪さばかりして村人を困らせていました。

 

そんなある日、嵐とともに大地震が発生。天変地異が10日間続きました。それが収まると、雲の上に天女が現れ、風神と雷神が石を降らせ、海からは砂が噴き出てきました。それが固まって一つの島が出来ました。はい、これが江の島です。

 

そして天女が江の島に舞い降りるのですが、それを陰から五頭龍がこっそりのぞいていました。五頭龍は江の島にやってきて天女に言います。

 

「僕と結婚してください」

 

五頭龍は天女に一目ぼれしたんですね。

 

それを聞いた天女は「私は人々を苦しめるようなものとは結婚しません」と断り、洞窟に隠れてしまいました。天女をあきらめられない五頭龍は、心を入れ替え、村人のために尽くすよう決意します。

 

そして一生懸命働いてめでたく天女と結婚。

 

その後も一生懸命働いて、やがて力尽きて命を落としてしまいます。五頭龍はその姿を山に変え、永遠に村を守ることにしました。今、江の島の近くに龍口寺というお寺があって、それがこの五頭龍が姿を変えた山だろうって言われています。

 

話は変わって、これは太平記なんかに書かれているのですが、北条時政って聞いたことありますかね、なんか聞いたことありますよね。北条政子のお父さんですね、

 

北条時政が子孫の繁栄を江ノ島弁財天に祈願していたんですが、祈ること21日満願の夜、高貴な服を身にまとった女性が目の前に現れ、北条家の未来についてお告げをしました。

 

正しい行いをすれば子孫は永く日本の主となって繁栄するであろう。ただし、正しい行いをしなければ七代以上は続かない。この美女が弁財天なわけですが、お告げが終わると二十丈(約60m)の大蛇(龍)となって海中へと姿を消しました。

 

その時、大きな鱗を3つ落としていきました。その結果、北条時政は残されていた三枚の鱗を家紋に使用することにしました。これが北条家の家紋「三つ鱗」の由来であるエピソードです。あの三角形は龍のウロコなんですね。

 

北条時政って平安時代後期から鎌倉時代初期の人ですからね。まあ800年前の人が江の島でお祈りしてるわけじゃないですか。そういうのグッときますね。時政と同じ場所にきてお祈りしてるんだ、みたいな。

 

今日の三角形のお話は、ミツウロコの三角形でした。

#030 コノハナノチルヒメ(2021年4月5日)

こんにちは。

 

今日は2021年4月5日に配信した「コノハナノチルヒメ」です。

 

秋真っただ中ですが、稲穂が実る話にも関係しています。ぜひご覧ください。

 

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【#030 コノハナノチルヒメ(2021年4月5日配信)】

 

月曜日です。今日もありがとうございます。

 

いよいよ桜の季節も終わってしまいました。この土日が最後の…桜の見納めだったのではないでしょうか

 

えー、コノハナノサクヤヒメというとても有名な女神がいます。富士山と桜の神霊と言われています。名前からして美人のような気がします。

 

今日は富士山の話は外して、サクヤは「桜が咲く様を神格化している」ということにします。「桜が咲いてきれいだなぁ」そう感じるとき僕らはサクヤのエネルギーを感じています。

 

サクヤにはイワナガビメというお姉さんがいます。永遠を司るエネルギーです。もう名前からしてアレですね。あの君が代ってあるじゃないですか?君が代って作者不明なんですが、古事記的には君が代の作者はイワナガビメだって解釈したりします。僕はそう思っています。

 

桜が咲いたら散るわけですが、桜が散る様を神格化した女神もいます。あまり有名ではありませんがコノハナノチルヒメです。名前のまんまですね。

 

チルヒメはサクヤと同一だとかイワナガと同一だとか言われたりします。他にも4姉妹だとか色々な意見があります。少なくともサクヤの対にいることは間違いありません。「咲くに対して散る」ですから。

 

サクラと言うのは前に少し話しましたが、農耕と密接な関係にあります。「種まき桜」って呼ばれる桜が全国にあります。「桜が咲いたぞ!よっしゃ田植えの季節だ」みたいな感じですね。桜と農耕は切っても切れない縁にあるわけです。

 

アマテラスの孫ニニギは「お米がニギニギしく実る」という意味があります。そのニニギはカワイイ奥さんのサクヤをお嫁さんにした後に、サクヤの浮気を疑って暴言を吐きます。この「サクヤへの暴言」を「桜が散る」と解釈したらどうでしょう?桜が散り季節が移り替わることにより、やがて秋になり稲が実るんですね。つまり桜が散る…コノハナノチルヒメが実の結実の前段階にいるわけです。

 

桜が咲く⇒桜が散る⇒稲が実る

 

このサイクルが毎年繰り返されるわけですが、

 

ここで、最近話している三角をイメージして…コノハナノサクヤ、コノハナノチルヒメ、イワナガビメをシンプルに三姉妹と考えた場合、

 

桜が咲く⇒桜が散る⇒稲が実る

このサイクルって永遠ですよね?桜は永遠に咲き続けないけど毎年咲き続けます。このサイクルにイワナガビメが関わってるって解釈できるんですね。

 

ちなみにサクヤが満開のころ、ニニギはまだ稲種か苗くらいです。未熟者です。暴言も吐くよねっていう。

 

僕は女性が男性を成長させると常々思っているのですが、じっさい古事記でもそういうシーンが多いと思っています。この三姉妹の陰の努力がありつつ、ようやく秋に実りを遂げる、そんな風に思えますし、そういう解釈も面白いと思うのですがいかがでしょう?

#029 江の島に鎮まる神さま

こんにちは。

 

今日は2021年4月4日に配信した「江の島に鎮まる神さま」です。

 

江の島の児玉神社…その後、どうなってしまったのでしょう??

 

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【#029 江の島に鎮まる神さま(2021年4月4日配信)

 

今日は家族で江の島に行ってきました。江の島に、どうしてもお参りしたい神社があってですね。

 

普通、江の島というと、江島神社が有名です。はい、とても良い神社さんです。今日は茅の輪も出てました。ですが、今回の僕の主目的は児玉神社でした。児玉神社のご祭神は児玉源太郎命です。人格神ですね。

 

児玉源太郎…恥ずかしながら、僕はまったく知らなかったです。最近、とあるきっかけで、小林よしのり氏の「台湾論」という本を読みました。すごく良い本です。なぜ台湾が親日国家なのかよくわかりますし、僕と同じで近代史がわからない方のとっかかりにもすごく良いと思います。

 

そこではじめて児玉源太郎という人物を知りました。児玉源太郎は日本が台湾を統治していた時代、その時に第4代台湾総督を務めた方なんですね。それだけじゃなくてですね、児玉源太郎は軍略の才と政治手腕も優秀で、陸軍大臣・陸軍学校長・文部大臣・内務大臣…とにかくすごい人なんです。

 

そんなタイミングに、ある方のFacebookの投稿で「江の島に児玉源太郎を祀った神社がある」ことを知ったのです。それで「あれ?」って急に記憶が甦ったんですね。何年か前に、江の島に行ったとき、ひっそりした神社があったんです。境内には誰もいません。江島神社にはたくさん人が来るのに、この神社には誰もいなかったんです。そこで一人で手を合わせて帰って来たんです。その時の記憶が甦りました「あそこだ!!」って。もう行きたくて行きたくて。今日ようやくです。

 

ちなみに、生前、児玉源太郎が江の島をたびたび訪れたため江の島に鎮座しているそうです。江の島を愛していたんですね。

 

今回は事前に少し、下調べしましてですね、献燈は満州と台湾関係者で占められていて、造営に際しても、台湾から多くの寄贈を受けており、鳥居、燈籠の寄進にとどまらず、社殿は阿里山の檜を用いた総檜造です。ちなみに扁額は李登輝が描いたそうです。児玉源太郎が台湾の方々に愛されているのがよくわかりますね。

 

さて、本日、二度目の児玉神社。前回の僕とは違います。もう、本当に楽しみでした。

ところが、神社は立ち入り禁止。由緒書きなどにブルーシートが被されていました。

 

改修であって欲しいと思ったのですが、ネットの情報によるとどうも競売にかけられているようです。2019年11月頃みたいですね。僕ね、神奈川県民なので。これまで何度も江の島には来たことがありました。それなのに、何も知らずにいて本当に不甲斐ないです。

 

台湾総督を務めた児玉源太郎の方針は「同じアジア人として台湾近代化に尽くす」というもので、インフラを整備し、台湾経済は劇的に変化します。台湾が今も親日国なのは、児玉源太郎をはじめ、台湾近代化のために力を貸した日本人たちの存在があるからなんですね。その台湾の人たちから多くの応援を得て造営された児玉神社。その児玉神社の現状がこんなことになっていて…台湾の方にも申し訳ないですし、本当に残念で仕方ありません。

 

もし、近代史を多くの日本人が学んでいれば、日露戦争の英雄、日本を守ってくれた児源太郎のことを知っていれば…こんなことにはならなかったかもしれません。歴史を学ばない国は滅びる…本当にそうですね。競売の金額は5,862万円。今後どうなるのかわかりませんが児玉神社の再興を信じたいと思います。

#028 日本って誰がつくったの?(2021年4月3日)

こんにちは。

 

今日は「日本って誰がつくったの?」です。

 

日本は誰が作ったんでしょう?答えられるでしょうか??

 

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【#028 日本って誰がつくったの?(2021年4月3日配信)】

 

日本は、いつだれがつくったでしょうか?まあ、今日来てくれてる人は「知ってるよ、そのくらい」という方がほとんどだと思いますが、たぶんこれ、一般的には答えられる人少ないと思いますよ。学校で教わってないですからね。まあ中には「マッカーサーだ」なんていう人もいるみたいですが。

 

「日本を創った人は誰か?」答えは神武天皇ですね。いや、それ以外の答えがあっても良いと思います。

 

神武天皇というのはアマテラスの孫のニニギの息子のヤマサチの孫です。わかりづらいですね、簡単に言うと太陽の女神アマテラスの子孫ということです

 

その神武天皇が紀元前660年2月11日に初代天皇として即位しました。場所は奈良県です。今の橿原神宮(かしはらじんぐう)です。この時に日本という国、まだ呼び方は日本ではありませんでしたが…が建国されました。だから2/11が「建国記念の日」という祝日になってるわけですね。

 

ところで「日本の建国の理念」知ってますね?日本人ですもんね。

 

神武天皇がある日、「あめつちをおおいていえと為す」という天啓を受けます。現代語にしますと「天地四方八方の果てに至るまで、すべての民族が大きな家の屋根の下で一つになって仲良く暮らせるような国を創りたい」です。

 

神武天皇はこういう国造りを目指したのです。これ、日本人なら知っておきたいし、海外旅行に行って聞かれたら答えてくださいね。まあ、日本好きの外国人のほうが日本について詳しかったりしますけど。でも、例えば留学とかして、こう言うこと答えられないと残念です。

 

神武天皇は45歳で九州から奈良を目指します。で、8年かけて奈良に向かい、52歳で天皇に即位しました。在位が76年、古事記だと137歳、日本書紀だと127歳まで生きたことになっています。

 

この年齢の話で「いや、おかしい」「神武天皇なんて存在しない」って反対意見がでるんですけど、まあ神武のおじいさんのヤマサチヒコは580歳まで生きてるので、それに比べたら短命ですよね。

 

これについてはまだまだ話したいことがあるんですが、3分ですからね、今日はぐっと我慢します。

 

神武天皇を初代として、そこから令和の今上陛下(きんじょうへいか)まで126代。神話の時代から途切れることなく続いているのが日本です。これ世界の奇跡ですからね。

えー、仮に神武天皇がいなかったとして…僕はいたと思ってますけど。必ず、神武のように日本という国を最初に創った存在がいるわけです。

 

あ、なんで今日この話をしたかというと、今日が神武天皇祭だからです。宮中でおこなわれるお祀りです。さっき言った橿原神宮でも、今日ね、おこなわれたはずです。全国の神社でも遥拝式、遥拝って離れたところからお参りすることですが、やってます。

 

神武天皇が崩御したのが2605年前の今日です。神武天皇の存在があって、100歩譲って神武じゃなくても最初の天皇陛下…日本をまとめてくれる存在がいて、今の日本があるわけです。

 

今日は、ちょっとでも、そんな神武天皇の偉業に感謝してみても良いのではないしょうか?

#027 三角形のお話~パート3~(2021年4月2日)

こんにちは。

 

今日は「三角形のお話~パート3~」です。

 

三角形は神さまの宿る形なんです。

 

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【#027 三角形のお話~パート3~】

 

今日は「三角形のお話~パート3~」です。

 

皆さん、「カンナビ」ってわかりますか?神社好きなら「神奈備山(かんなびやま)」って聞いたことあるんじゃないでしょうか?

 

全国に神奈備山がたくさんあります。有名なのは奈良の三輪山ですね。。富士山神奈備山だと思います。

 

神奈備山山というのは、神様が宿る山のこと。

 

カンナビの語源ですが、よく言われるのが「神がなびる」です。ナビルというのは「しなびる」のナビルです。神がしなびる⇒つまり、神奈備山は「神さまが死んでお祀りされる山」という説。

 

僕はこの説に大いに反対しています。僕、神奈川に住んでますがこの説だと神がしなびた川になっちゃいますもんね。

 

僕は「神なみ派」です。なみって前も話したと思いますが、「連なってる」という意味です。街並みとか山並みとかね。山並みというのは、山がいくつも並んでいるんですよね。海の波もそうですね、連なってます。

 

「あの人の腕前はプロ並みっ」て言いますね。プロに並ぶレベルってことですよ。

 

今、「並み」っていうと「普通レベル」みたいになってますが、お寿司の並みとかね、本来は違います。

 

えー、神レベルの山、まるで神様のような立派な姿をした山、神が宿る山、…神の山が神奈備山ですね。奈良の三輪山は山自体を神様として祀っているのは有名なお話ですね。この説でいくと、神奈川は神の川ですね。

 

この神奈備山ですが、全国にたくさんあります。基本的にきれいな三角形、三角錐をしていることが多いです。古代の日本人は美しい円錐の山を神の居ます山としてあがめました。その麓に社を建てて、そこから山を拝むわけです。遥拝ですね。

 

前置きがながくなりましたが、要するに三角形に神様が宿るんです。盛り塩もそうですね。あと京都の上賀茂神社の立砂(たてずな)も有名です。砂を円錐状に盛ってるんですが、この立砂は神様の依り代です。

 

なんとなく「三角に神様が宿る」ってイメージできましたか?

今日もお付き合いいただきありがとうございました。

じゃあ、しめはおむすびの話で。うちの子、おむすびを握るときは必ず三角にします。

おむすびとおにぎりの違い、わかりますか?大丈夫ですか?

三角がおむすび、形状にこだわらないのがおにぎりですね。

うちの子はわかってるので必ず三角にします。三角は神様が宿るからです。おむすびもカンナビですからね。

そうそう「おむすびころりん」はウソです。おむすびは三角なので安定の形。ころりんしませんからね。

おむすびの形は古事記に由来しますが、この話はまた機会があればということで。