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#030 コノハナノチルヒメ(2021年4月5日)

こんにちは。

 

今日は2021年4月5日に配信した「コノハナノチルヒメ」です。

 

秋真っただ中ですが、稲穂が実る話にも関係しています。ぜひご覧ください。

 

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【#030 コノハナノチルヒメ(2021年4月5日配信)】

 

月曜日です。今日もありがとうございます。

 

いよいよ桜の季節も終わってしまいました。この土日が最後の…桜の見納めだったのではないでしょうか

 

えー、コノハナノサクヤヒメというとても有名な女神がいます。富士山と桜の神霊と言われています。名前からして美人のような気がします。

 

今日は富士山の話は外して、サクヤは「桜が咲く様を神格化している」ということにします。「桜が咲いてきれいだなぁ」そう感じるとき僕らはサクヤのエネルギーを感じています。

 

サクヤにはイワナガビメというお姉さんがいます。永遠を司るエネルギーです。もう名前からしてアレですね。あの君が代ってあるじゃないですか?君が代って作者不明なんですが、古事記的には君が代の作者はイワナガビメだって解釈したりします。僕はそう思っています。

 

桜が咲いたら散るわけですが、桜が散る様を神格化した女神もいます。あまり有名ではありませんがコノハナノチルヒメです。名前のまんまですね。

 

チルヒメはサクヤと同一だとかイワナガと同一だとか言われたりします。他にも4姉妹だとか色々な意見があります。少なくともサクヤの対にいることは間違いありません。「咲くに対して散る」ですから。

 

サクラと言うのは前に少し話しましたが、農耕と密接な関係にあります。「種まき桜」って呼ばれる桜が全国にあります。「桜が咲いたぞ!よっしゃ田植えの季節だ」みたいな感じですね。桜と農耕は切っても切れない縁にあるわけです。

 

アマテラスの孫ニニギは「お米がニギニギしく実る」という意味があります。そのニニギはカワイイ奥さんのサクヤをお嫁さんにした後に、サクヤの浮気を疑って暴言を吐きます。この「サクヤへの暴言」を「桜が散る」と解釈したらどうでしょう?桜が散り季節が移り替わることにより、やがて秋になり稲が実るんですね。つまり桜が散る…コノハナノチルヒメが実の結実の前段階にいるわけです。

 

桜が咲く⇒桜が散る⇒稲が実る

 

このサイクルが毎年繰り返されるわけですが、

 

ここで、最近話している三角をイメージして…コノハナノサクヤ、コノハナノチルヒメ、イワナガビメをシンプルに三姉妹と考えた場合、

 

桜が咲く⇒桜が散る⇒稲が実る

このサイクルって永遠ですよね?桜は永遠に咲き続けないけど毎年咲き続けます。このサイクルにイワナガビメが関わってるって解釈できるんですね。

 

ちなみにサクヤが満開のころ、ニニギはまだ稲種か苗くらいです。未熟者です。暴言も吐くよねっていう。

 

僕は女性が男性を成長させると常々思っているのですが、じっさい古事記でもそういうシーンが多いと思っています。この三姉妹の陰の努力がありつつ、ようやく秋に実りを遂げる、そんな風に思えますし、そういう解釈も面白いと思うのですがいかがでしょう?