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アメノホヒ、家庭を持つ

~これまでのお話~

 

オオクニヌシの国造りにより、中つ国(なかつくに:地上世界)はとても豊かで賑やかでキラキラとした国になりました。高天原にいるアマテラスは、息子のオシホミミに中つ国を統治させたいと考えました。そこで八百万の神々が話し合い、中つ国の統治者であるオオクニヌシのもとにアメノホヒを使者として送りました。しかし、アメノホヒオオクニヌシに心服し、しばらく中つ国に住むことにしました。

 

 

中つ国で生活するようになったアメノホヒ。最初は「ちょっとだけ住んでみよう・・・」という気持ちでしたが、あまりの居心地の良さに「あと3日くらい…」「来週には…」「来月でいいだろう…」とズルズルと中つ国での生活が長引いていました。

 

ある日、オオクニヌシアメノホヒに言いました。

 

オオ「アメノホヒ殿。中つ国の生活を楽しんでいるようですね。」

 

ホヒ「はい。オオクニヌシ様。最初は少しだけのつもりでしたが…私はこの国が大好きです。

 

オオ「それは良かった。」

 

オオクニヌシは続けました。

 

オオ「ところであなたはご結婚されているのですが?高天原に家族はいないのですか?」

 

ホヒ「いえ、私は気楽な一人ものですよ。」

 

オオ「そうでしたか、しかし一人では寂しいでしょう。気立ての良い女神がいるから、あとで紹介しますよ。」

 

オオクニヌシから紹介された女神とアメノホヒは馬が合い、すぐに結婚しました。モテモテのオオクニヌシの見立てに間違いはありませんでした(?)

 

こうしてアメノホヒは中つ国に家庭を持ち、いつの間にか3年の月日が経過したのでした。

 

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よう

 

揺れる想い~アメノホヒ~

~これまでのお話~

 

オオクニヌシの国造りにより、中つ国(なかつくに:地上世界)はとても豊かで賑やかでキラキラとした国になりました。高天原にいるアマテラスは、息子のオシホミミに中つ国を統治させたいと考えました。そこで八百万の神々が話し合い、中つ国の統治者であるオオクニヌシのもとに、アメノホヒを使者として送ることにしました。中つ国に下ったアメノホヒは、オオクニヌシに歓迎されすっかりオオクニヌシに惚れ込んでしまいました。

 

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宴会を終えたアメノホヒは、オオクニヌシに言いました。

 

「今日は本当に楽しい宴会をありがとうとざいました。お恥ずかしい話ですが、私は中つ国は荒ぶる神が住む野蛮な国だと思っていました。しかし、そんなことはなかった。中つ国、なんと素晴らしい国でしょうか。さすがオオクニヌシ様の造り上げた国です。」

 

オオクニヌシは言いました。

 

「そんなにこの国が気に入ったのならば、中つ国に住んではどうか?我々は歓迎しますよ。」

 

アメノホヒは中つ国があまりに居心地が良かったので、心がグラりと揺れ動きました。

 

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揺れる想いと言えば、やっぱりZARDですよね!!

 

 

そして、

 

(自分は高天原の代表としてやってきたわけだけど、まぁそんなに慌てることもないか。ゆっくり高天原と中つ国の間を取り持っていけばいいよね。)

 

 と思いました。

 

アメノホヒは言いました。

 

「ではオオクニヌシ様、しばらく中つ国に住まわせていただいてもよろしいでしょうか?」

 

オオクニヌシは答えました。

 

「もちろん、もちろん。しばらくなんて言わずに、好きなだけ居ればいい。」

 

 こうしてアメノホヒは、しばらく中つ国に住むことにしましたとさ。

 

 

よう

 

カリスマなオオクニヌシ

~これまでのお話~

 

オオクニヌシの国造りにより、中つ国(なかつくに:地上世界)はとても豊かで賑やかでキラキラとした国になりました。高天原にいるアマテラスは、息子のオシホミミに中つ国を統治させたいと考えましたが、中つ国では荒ぶる神々がザワついていました。そこで八百万の神々が話し合い、中つ国の統治者であるオオクニヌシのもとに、アメノホヒ使者として送ることにしました。中つ国に下ったアメノホヒは、オオクニヌシに面会を果たしました。

 

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(中つ国の王・オオクニヌシ…。いったいどんな男神なのだろうか…)

 

オオクニヌシと面会することになったアメノホヒはとても緊張していました。

 

そして、目の前にオオクニヌシが現れました。

 

緊張していたアメノホヒは、相手に隙を与えまいとすぐさま口を開きました。

 

オオクニヌシ殿。私は高天原使者としてやってきたアメノホヒと申します。さっそくご用件をお伝えします。この中つ国の統治についてですが・・・」

 

アメノホヒが中つ国の統治権を高天原に譲るよう伝えようとすると、オオクニヌシはその言葉を遮りました。

 

アメノホヒ殿。長旅お疲れさまでした。まあ、今日のところは難しい話はやめましょう。もう酒宴の準備は整っています。ぜひ高天原の話も聞かせてください。さぁ、みんな!!酒宴を始めるぞ!!」

 

「あ、しかし・・・」

 

アメノホヒが続けようとしたところに、お酒やごちそうが運ばれてきました。

 

「さあ、遠慮はいりません。今日は大いに楽しみましょう!!さっそくあなたの故郷である高天原の話を聞かせてもらえますか?」

 

オオクニヌシアメノホヒを大切な客人として迎えました。そこには、偉ぶった王のような横柄な態度など微塵もありません。

 

オオクニヌシは丁寧に丁寧にアメノホヒをもてなしました。 そして、アメノホヒはあっというまにオオクニヌシに惚れ込んでしまいました。

 

「なんと立派なお方だろうか!!!」

 

酒宴は大いに盛り上がり、オオクニヌシアメノホヒはすっかり打ち解け、仲良くなってしまいました。

 

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よう

 

アメノホヒ、中つ国へ

 ~これまでのお話~

 

オオクニヌシの国造りにより、中つ国(なかつくに:地上世界)はとても豊かで賑やかでキラキラとした国になりました。高天原にいるアマテラスは、息子のオシホミミに中つ国を統治させたいと考えましたが、中つ国では荒ぶる神々がザワついていました。そこで八百万の神々が話し合い、中つ国の統治者であるオオクニヌシのもとに、アメノホヒ使者として送ることにしました。

 

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中つ国に下りたアメノホヒは、さっそくオオクニヌシに面会を求めました。

 

アメノホヒは穏やかな性格でしたが、中つ国の王であるオオクニヌシに面会するにあたり、

 

(なんとしてもオオクニヌシを説得しなくては。私は高天原の代表として来ているのだから・・・)

 

という思いを抱えており、非常に固い表情をしていました。

 

また、中つ国は荒ぶる神々がザワついている…と聞いていたので、野蛮な国かもしれない?という警戒心も持っていました。

 

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そして、いよいよオオクニヌシと面会をすることになりました。

 

 

よう

 

高天原会議2

 ~これまでのお話~

 

オオクニヌシの国造りにより、中つ国(なかつくに:地上世界)はとても豊かで賑やかでキラキラとした国になりました。高天原にいるアマテラスは「中つ国は私の子供が治めると良いんじゃないかしら?」と思い、息子のオシホミミに「中つ国を治める気はない?」と聞いてみました。オシホミミが中つ国の様子を見ると、荒ぶる神々がザワついていました。それを見たオシホミミは、「中つ国にはいきたくない」とアマテラスに言いました。

 

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息子・オシホミミの報告を受けたアマテラスは、天の安の河(あめのやすのかわ)の河原に八百万の神々を集め相談しました。

 

「私は中つ国を息子のオシホミミが治めたら良いと思うの。だけど、中つ国の神たちはそれを良く思っていないようでザワついてるのよ。どうしたらよいと思う?」

 

日本の神様は非常に民主的で、何かを決めるときはみんなで話し合うのです。

 

アマテラスが岩戸に引きこもった時もそうでしたね?覚えていますか???

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しばらくすると、みんなの意見をまとめた高天原一の知恵者・思金神(オモイカネノカミ)が言いました。

 

「中つ国を統治しているオオクニヌシに使者を送りましょう。天菩比神(アメノホヒノカミ)が適任かと思います。」

 

アメノホヒはオシホミミと同じく、アマテラスの息子です。オシホミミとアメノホヒは兄弟です(って当たり前ですが)。

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こうしてアメノホヒ高天原を代表し、出雲のオオクニヌシの元に使者として向かうことになりました。

 

アマテラスは言いました。

 

アメノホヒ、頼みましたよ。」

 

「まかせてください、お母さん!!」

 

アメノホヒは、意気揚々と中つ国へ下りていきました。

 

 

よう