古事記スクール

日本人のOS古事記を全ての日本人に!! 小説、イラスト…カジュアルに古事記を広めます!講座や資料提供のご相談などお気軽にご連絡ください!!

ニニギ、24時間戦えますか?

~これまでのお話~

ニニギ達の住む高千穂の水はお世辞にも美味しいとは言えないものでした。そこで、ニニギはアマテラスに美味しい水を分けてもらい、井戸を作りました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

ニニギの作った井戸からは美味しい水がこんこんと湧き続けました。

 

そこへ、村人が集まってきました。

 

「なんて美味しい水だ!!」

 

「うまい!うまいぞーっ!!」

 

「ニニギ様、ありがとうございます!!」

 

村人たちが喜ぶ姿を見たニニギには、かつてない充実感がみなぎっていました。

 

その後もニニギは身を粉にして働きました。

f:id:kojikista88:20180429201659p:plain

先頭に立って田畑を耕しました。氾濫する川の治水をおこないました。

 

疲れ切ったニニギは、毎日家に帰ってもバタンキューでした。

 

仕事は開墾や治水だけではありません。

 

悪神が悪さをしていると聞けば、遠征してこらしめました。

 

 

仕事に没頭するニニギは家を空けることも多くなりました。

 

しかし、ニニギは疲れた顔も見せずにがんばりました。

 

「人々のため、神々のため、そしてサクヤのため・・・

 

 もっともっとがんばるぞ!!」

 

ニニギとサクヤは新婚でしたが、新婚らしく過ごしたのは最初の一日だけでした。

 

人々のために懸命に働く夫を誇らしく思っていたサクヤですが、内心では寂しい想いをしていました。

 

サクヤは自分に言い聞かせました。

 

「ニニギ様は中つ国のリーダーよ。

 

 私はそのニニギ様に嫁いだ身。しっかりしなきゃ」

 

サクヤはニニギが留守にしがちな家をしっかり守りました。

そんなある日のこと・・・・

 

 

よう

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

古事記連続講座開催中!!

 

4月から「よみうりカルチャー柏」にて古事記連続講義がスタートしました。

第2回は5/27(日)!!

お近くの方はぜひ足をお運びください!!

f:id:kojikista88:20180422205047j:plain

f:id:kojikista88:20180422205056j:plain

高天原のおいしい水

~これまでのお話~

ニニギ達の住む高千穂の水はお世辞にも美味しいとは言えないものでした。そこでニニギは高天の原にアメノムラクモを派遣し、アマテラスに美味しい水をもらおうと考えました。

 

 

kojikista88.hatenablog.com

 

しばらくすると、アマテラスがムラクモの前に戻ってきました。

 

「はい、これをあげるわ」

 

そう言うと、アマテラスはペットボトルをムラクモに渡しました。

 

f:id:kojikista88:20180426053406p:plain

 

「これは天の真名井(あめのまない:高天原にある清らかな井戸)の水よ。

 

 これを使えば水がとっても美味しくなるはずよ」

 

ムラクモはそれを受け取ると、モクモクした身体の中に大切にしまいました。

 

「ありがとうございます。アマテラス様。

 

 さっそく戻り、ニニギ様にお渡しします」

 

ムラクモはそう答えると、トンボ帰りすることにしました。

 

「ムラクモ、ご苦労様でした。みんなによろしくね」

 

ムラクモはニコリと笑うとすぐにニニギの元へ戻りました。

 

 

「ニニギ様、帰ってまいりました」

 

ニニギはムラクモの前に飛んできました。

 

「おお、ムラクモ。早かったね~」

 

ムラクモはニニギにペットボトルを渡しながら言いました。

 

「これはアマテラス様からお預かりした天の真名井の水です。

 

 これを元にこの地の水もおいしくしましょう!!」

 

ニニギは答えました。

 

「ありがとう、ムラクモ。

 

 よし、さっそくはじめるぞ!!」

 

ニニギはせっせと働いて、井戸を作りました。

 

そこにペットボトルの水を注ぐと・・・あら不思議!!

 

こんこんと美しい水が湧き始めたのです。

 

ニニギはその水を手ですくい、一口飲みました。

 

「う~ん、うまいっ!!

 

 もう一杯!!」

 

ちなみにこの水が地下水となって湧きだしたのが・・・

 

高千穂峡にある天垂の滝なのです。

 

よう

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

古事記連続講座開催中!!

 

4月から「よみうりカルチャー柏」にて古事記連続講義がスタートしました。

第2回は5/27(日)!!

お近くの方はぜひ足をお運びください!!

ムラクモ、高天原へ

~これまでのお話~

ニニギ達の住む高千穂の水はお世辞にも美味しいとは言えないものでした。そこでニニギは何とかしようと考えました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

 

 

ニニギはしばらく考えた後、アメノムラクモノミコトを呼びました。

 

「お呼びですか?ニニギ様」

 

ムラクモがやってきました。

f:id:kojikista88:20180418052547p:plain



「ムラクモ、お願いがあるんだ。


 この土地の水は美味しくない、はっきり言ってマズすぎ

 る。これでは人々もかわいそうだ。

 そこで、高天原のおばあちゃん(アマテラス)のところ

 に行って『美味しい水』をもらってきて欲しいんだ」


ムラクモは二つ返事で引き受けました。

 

「ニニギ様、素晴らしいお考えですね!!

 では、早速行ってまいります」

 

 

高天原に到着したムラクモは、早速アマテラスに面会しました。

 

「ムラクモ、遠いところご苦労様。

 

 ニニギは結婚したそうね?ウズメはどうしてる?コヤネにフトダマ、オモイカネ…みんな元気にしているかしら?」

 

ムラクモは答えました。

 

「はい、みんな元気にしていますよ。

 

 アマテラス様、本日はニニギ様のお使いとしてやってま

 いりました。

 

 私たちの住む中つ国の高千穂は素晴らしい場所なのです

 が、水の質が良くありません。

 

 ニニギ様は我々や民のために『美味しい水』を手に入れ

 られないか?とお考えです」

 

アマテラスは頷いていました。

 

「ふんふん、それで?」

 

ムラクモは続けました。

 

「そこで高天原の『美味しい水』を分けてもらえないでし

 ょうか?」

 

アマテラスの顔がパッと明るくなりました。

 

「もちろんオッケーよ!!

 

 ああニニギ、私と別れた時はバブバブ言っているだけの

 赤ん坊だったのに…立派になったのねぇ…」

 

f:id:kojikista88:20180422204448p:plain

「バブ」

 

アマテラスの瞳にはうっすらと光るものが浮かんでいました。

 

「ムラクモ、ちょっと待っててね」

 

アマテラスはそう言うと、ムラクモの前から姿を消しました。

 

よう

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

古事記連続講座開催中!!

 

4月から「よみうりカルチャー柏」にて古事記連続講義がスタートしました。

第2回は5/27(日)!!

お近くの方はぜひ足をお運びください!!

f:id:kojikista88:20180422205047j:imagef:id:kojikista88:20180422205056j:image

 

イラストで誰でもわかる古事記の世界:よみうりカルチャー柏:よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)

 

ニニギ、大人の階段のぼる

~これまでのお話~

 

サクヤを娶ったニニギは幸せの絶頂でした。それを見たウズメは伊勢にいる夫のサルタヒコに会いたくなりました。ニニギは快くウズメを送り出しました。しかし、ウズメはサルタヒコに会うことは出来ませんでした。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

ウズメを伊勢に送り出したニニギ。

 

屋敷の案内を終え、ニニギとサクヤはリビングでまったりとしていました。

 

サクヤはイワナガのことが気がかりでした。

 

(お姉ちゃん、今頃どうしているのかしら?

 

 でも・・・

 

 今、わたしに出来ることは、ニニギ様にしっかりお仕えすることだわ、うん!!)

 

こうして長い一日が終わりました。

 

ニニギとサクヤの新婚生活のスタートです。

 

ちゅんちゅん(すずめの鳴き声的なもの)

 

翌朝・・・

 

サクヤと結婚したニニギは、自分の中で何かが変わったのを感じていました。

 

(オレ、結婚したんだ。

 これからは一人前の男として、サクヤのためにもがんばらなければ!!)

 

そして喉の渇きを潤すため、水道の蛇口を捻り、コップに水を注ぎ一口飲みました・・・

 

f:id:kojikista88:20180418050928p:plain

「ぶーっ!!」

 

ニニギはコップの水を吹き出しました。

 

「この土地は景色が良く、海の幸&山の幸にも恵まれている。しかし、水がマズすぎる…高天原の水は美味しかったんだけどなぁ…」

(赤ちゃんだったのに覚えとるんかい?というツッコミはなしでお願いします)

 

ニニギは何か良い方法がないか、しばらく考えていました。

 

よう

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

古事記連続講義スタート!!

 

4月から「よみうりカルチャー柏」にて古事記連続講義がスタートします。

第一回は4/22(日)!!

お近くの方はぜひ足をお運びください!!

イラストで誰でもわかる古事記の世界:よみうりカルチャー柏:よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)

 

 

 

 

ウズメ、会いたくて会いたくて

~これまでのお話~

 

サクヤと結婚したニニギ。その二人を見ていたウズメは伊勢に置いてきたサルタヒコのことが気になって仕方がありませんでした。そこで、ニニギのOKをもらい伊勢に向かいました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

伊勢に到着したウズメは、急いでサルタヒコの屋敷に向かいました。

 

ガラっ!!

 

扉を開け、

 

「ただいま~!!

 

 サル様~っ!!帰ってまいりました~」

 

と大声で言いましたが、返事がありません。

 

屋敷の中はガランとしていて、なんだか生活感がありません。

 

「サル様~、サル様~」

 

ウズメの呼びかけにサルタヒコの返事はありませんでした。

 

ウズメは嫌な予感がしました。

 

ウズメはその想いを振り払うように言いました。

 

「そうよ!!海よ!!

 

 漁に出ているのよ!!

 

 サル様は働き者ですからね~!!」

 

 ウズメはすぐに、いつもサルタヒコが漁をしている二見浦に向かいました。

 

「サル様~、サル様~

 

 どこにいるんですか~?

 

 ウズメ、帰ってまいりましたよ~」

 

呼べど叫べどサルタヒコの返事はありません。

 

その時です。

 

夫婦岩の先に見える興玉石のあたりに大きな泡が3つ立つのが見えました。

f:id:kojikista88:20180330161156p:plain

ウズメはとっても嫌な予感がしました。

 

その後もウズメはそこらじゅうを探して回りました。

 

しかし、ついにサルタヒコを見つけることは出来ませんでした。

 

 

よう

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

古事記連続講義スタート!!

 

4月から「よみうりカルチャー柏」にて古事記連続講義がスタートします。

第一回は4/22(日)!!

お近くの方はぜひ足をお運びください!!

イラストで誰でもわかる古事記の世界:よみうりカルチャー柏:よみうりカルチャー(読売・日本テレビ文化センター)