古事記スクール

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ウズメ、再び伊勢へ

~これまでのお話~

 

ニニギはサクヤを迎え入れ、喜び浮かれ屋敷の中を案内していました。

 

 

kojikista88.hatenablog.com

 さて・・・

 

新婚のニニギとサクヤ。ニニギはめっちゃタイプのサクヤを娶ることが出来て、幸せいっぱいの浮かれモードに入っていました。

 

それを近くで見ていたウズメは、伊勢に置いてきたサルタヒコのことが気がかりでなりません。

 

ウズメは決心してニニギに言いました。

 

「あの~、ニニギ様、お願いがあるのですが・・・」

 

ニニギは答えました。

 

「どうしたんだい?ウズメ」

 

ウズメは続けました。

 

「ニニギ様、私は伊勢に置いてきたサル様のことが気がかりでしかたがありません。

 

 しばらく伊勢に行って来てもよろしいでしょうか?」

 

ニニギは即答しました。

 

「もちろんだよ!!

 

 

 それに、ウズメも新婚ホヤホヤだしね。

 

 気が済むまで行ってくればいいさ」

 

ウズメは喜んで言いました。

 

「ありがとう、ニニギ様。

 

 それに…

 

 サクヤ様がいれば私がいなくても安心ですもんね。

 

 ヒューヒュー♪~(´ε` )」

 

ニニギは照れながら言いました。

 

「おいおい、冷やかすなよ~

 

 それに心配ならウズメもスマホ買えばいいのに~

 

 とにかく道中気をつけてね」

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ウズメはすぐに身支度を整えると、サルタヒコのいる伊勢に向かいました。

 

よう

 

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4月から「よみうりカルチャー柏」にて古事記連続講義がスタートします。

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イワナガ、ザ・フューチャー

~これまでのお話~

 

ニニギに返されたイワナガは、自室にこもり涙にくれる毎日を過ごしていました。

 

 

kojikista88.hatenablog.com

 

何もかもが嫌になってしまったイワナガは、ある決意をしました。

 

「もうこの場所を離れ、どこかでひっそり一人で暮らそう」

 

そして、父にバレないように家を出ると、故郷を離れ旅にでました。

どのくらいの日数が経ったでしょうか・・・

 

イワナガは一つ瀬川(宮崎県に流れる川)に沿って旅を続け、尾泊(おどまり:現在の宮崎県西都市)に到着しました。

 

そこでイワナガは山の頂から降り注がれる光に気づきました。

 

「ん?あの光はいったい???」

f:id:kojikista88:20180330150206p:plain

 

不思議に思ったイワナガは、光の正体を確かめる為、山を登りました。

 

頂上についたイワナガは、大木にひっかかっている手鏡を見つけました。

 

「これは?私が放り投げた手鏡だわ。

 

 この手鏡が光の正体だったのね!」

 

この山は龍房山という山でした。手鏡が導いてくれたと感じたイワナガはこの山の近くに住むことにしました。

 

手鏡が 発する光は麓の村を照らし、村人たちが大変喜んでいるのをイワナガは知りました。感謝した村人はこの村の名を白見村から鏡に由来する銀鏡村(しろみ)に変えました。

 

「こんなわたしでも・・・

 

 誰かのために出来ることがあったんだわ・・・」

 

誰にも愛されないと思って嘆き悲しんでいたイワナガですが、こうしてたくさんの村人から愛されるようになったのです。

 

そして、イワナガの投げた手鏡は「銀鏡神社(しろみじんじゃ)」の御神体として今でも大切にお祀りされています。

 

 

 

 よう

 

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イワナガ、恋に恋い焦がれ恋に泣く

~これまでのお話~

 

ニニギに見初められたサクヤと共に、姉・イワナガはニニギの元へ嫁ぎました。しかし、ニニギは美人の妹・サクヤだけを娶り、イワナガは「タイプじゃない」とのことで実家へ返されました。イワナガは自室にこもり、泣き続けました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

オーイオイオイオーイオイオイ・・・

 

自室にこもったイワナガは、泣き続けていました。

 

泣き疲れたイワナガは、昔、父にもらった手鏡を取り出し自分の顔をのぞきました。

 

そして、自分が美人に生まれなかったことを嘆き悲しみました。

 

イワナガは毎日毎日、手鏡をのぞいて顔をつねったり、鼻をひっぱたりしていました。

 

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そして、また泣くのでした。

・ 

そんなある日のこと・・・

 

イワナガが手鏡をのぞくと・・・そこには泣きすぎて目の腫れあがった自分の顔が映りました。

 

ますます自分の顔が嫌になったイワナガは、窓を開け後ろ向きに手鏡を投げ捨てました。

 

その鏡は遠くの山まで飛んでいきました。

 

すると・・・あら不思議!!!

 

手鏡は輝き出し、麓の村を明るく照らしました。

 

その村は不作の続く貧乏な村でしたが、この光に注がれた作物は良く育つようになりました。

 

「ありがたや、ありがたや~」

 

村人たちは豊かに降り注ぐ光に感謝しまくりました。

 

よう

 

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ニニギ、だが断る!

~これまでのお話~

サクヤの父・オオヤマツミノカミはニニギの結婚申し入れを快諾し、たくさんの結納品と共にサクヤ&姉・イワナガを送り出しました。しかし、ニニギはイワナガだけ家に帰してしまい、ショックを受けたイワナガは自室にこもってしまいました。オオヤマツミはニニギに抗議のメッセージを送りました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

 

ニニギはサクヤを連れ、屋敷の中を案内していました。

 

サクヤは、「オオヤマツミイワナガを共に嫁がせたのは心遣いなのだ」と説いていました。

 

しかし、浮かれたニニギの耳には届きませんでした。

 

しばらくすると・・・

 

「ん?サクちゃん、ちょっと待って。

 

 スマホいじるけど許して」

 

ニニギはサクヤに断りを入れるとスマホをチェックしました。

 

スマホにはオオヤマツミからのメッセージが届いていました。

 

ニニギはサッと目を通すと、慣れた手つきでスマホを操作しました。

 

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※なんのことかわからない方は「だが断る」で検索してくださいね

 

 

操作を終えるとサクヤに言いました。

 

「ああ、ごめんごめん。

 

 あ!相手は女の子じゃないから安心して。

 

 オレ、オオクニヌシと違ってサクちゃん一筋だからさ」

 

 オンリオンリオンリオンリーユー♪だからさ

 

 ささ、次の部屋を案内するよ」

 

ニニギの浮かれた様子をウズメは微笑ましく見ていました。

 

しかし、そんなニニギを見ていると

 

「サル様(サルタヒコ)に会いたい」

 

という気持ちがますます強くなってきました。

 

 

よう

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【サンデーコラム】桜舞い散るコノハナノチルヒメ

おはようございます。

 

いつもこんなヘンテコな古事記ブログをお読みいただきありがとうございます。

 

早いもので4月に入りました。

 

満開だった桜も散り始め、なんとなく切ない気持ちになっている人も多いのではないでしょうか?

 

桜が華やかに咲く様は、まさにコノハナノサクヤヒメの如く美しいものです。

しかし、その散りゆく姿にも「美しさ」を感じるのが僕たち日本人の感性ではないでしょうか?「不完全の美」ですね。

 

ブログの古事記には登場しませんが、コノハナノチルヒメという女神がいます。その名の通り「花の散るエネルギー」を司る女神と言って良いでしょう。

私たちのご先祖様は、華やかに咲く桜の姿だけでなく、散りゆく姿にも神を見出してきました。

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さて、このコノハナノチルヒメイワナガと同一神という説もあります。

 

コノハナノチルヒメは、スサノオの子・ヤシマジヌミノカミと結婚します。

もしイワナガがコノハナノチルヒメであるならば…イワナガがニニギに失恋したのちに、恋が成就することになります。そんなストーリーを僕は描きたい。。。

 

しかし…

 

華やかに咲く妹・サクヤを散らす姉…つまり妹を呪う姉・イワナガという図式を僕は受け入れることが出来ません。イワナガは永遠にサクヤの幸せを祈っているような気がするのです。

 

だから…僕の解釈では「イワナガ=コノハナノチルヒメ」ではないのです。

 

そしてもし、ニニギがサクヤと共にイワナガを娶っていたならば…桜は散ることなく永遠に満開であり続ける…

 

それはそれで…儚さに美しさを感じることのできる僕たちには受け入れ難いのかもしれません。永遠でないわびさびこそが美しい。

 

古事記の解釈は千差万別、十人十色です。

 

僕の言っていることなど無視して、ご自身なりの解釈をし消化して欲しいと思います。では今後もお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

 

 

よう