~これまでのお話~
ニニギ達の住む高千穂の水はお世辞にも美味しいとは言えないものでした。そこでニニギは何とかしようと考えました。
ニニギはしばらく考えた後、アメノムラクモノミコトを呼びました。
「お呼びですか?ニニギ様」
ムラクモがやってきました。
「ムラクモ、お願いがあるんだ。
この土地の水は美味しくない、はっきり言ってマズすぎ
る。これでは人々もかわいそうだ。
そこで、高天原のおばあちゃん(アマテラス)のところ
に行って『美味しい水』をもらってきて欲しいんだ」
ムラクモは二つ返事で引き受けました。
「ニニギ様、素晴らしいお考えですね!!
では、早速行ってまいります」
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高天原に到着したムラクモは、早速アマテラスに面会しました。
「ムラクモ、遠いところご苦労様。
ニニギは結婚したそうね?ウズメはどうしてる?コヤネにフトダマ、オモイカネ…みんな元気にしているかしら?」
ムラクモは答えました。
「はい、みんな元気にしていますよ。
アマテラス様、本日はニニギ様のお使いとしてやってま
いりました。
私たちの住む中つ国の高千穂は素晴らしい場所なのです
が、水の質が良くありません。
ニニギ様は我々や民のために『美味しい水』を手に入れ
られないか?とお考えです」
アマテラスは頷いていました。
「ふんふん、それで?」
ムラクモは続けました。
「そこで高天原の『美味しい水』を分けてもらえないでし
ょうか?」
アマテラスの顔がパッと明るくなりました。
「もちろんオッケーよ!!
ああニニギ、私と別れた時はバブバブ言っているだけの
赤ん坊だったのに…立派になったのねぇ…」
「バブ」
アマテラスの瞳にはうっすらと光るものが浮かんでいました。
「ムラクモ、ちょっと待っててね」
アマテラスはそう言うと、ムラクモの前から姿を消しました。
よう
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