古事記スクール

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タマヨリ、ファーストラブ

~これまでのお話~

 

タマヨリを食事に誘ったウガヤは、大規模なプロポーズを開始しました

 

kojikista88.hatenablog.com

 

 

(思えばかわいそうな子よね…)

 

タマヨリビメはウガヤの歌う姿を見ながら、思いにふけりました

 

(母の正体はサメ…

 

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 しかも出産後にすぐに離れ離れに。

 

 ウガヤはお姉ちゃん(トヨタマビメ)の顔も知らないん

 だわ

 

 父のヤマサチたまは立派な方よ。でも、いつも変な着ぐ

 るみを被ってる変わり者。

 

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 名前だって…

 

 産屋の屋根が噴きあがらないうちに生まれたからウガヤ

 フキアエズだなんて…

 

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 それでもウガヤはグレることもなく

 

 自分を受け入れてまっすぐ育ったわ)

 

タマヨリはハッとしました

 

(そうじゃないわ

 

 今、見つめなきゃいけないのは

 

 私の心よ)

(そうよ

 

 いけないとは思っていたけれど

 

 やっぱり私は

 

 私は・・・

 

 ウガヤのことが好きなんだわ)

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タマヨリは静かに立ち上がると、ウガヤの方へ歩き出しました

 

(ずーっと押し殺していたわ

 

 自分の気持ちを

 

 ウガヤの母として生きようと

 

 すべてを捧げようと思っていたわ・・・)

 

そして、マイクを持つと

 

アンサーソング

 

を歌いだしました

 

 

 

よう

 

アイ・ウィル・ワイフ・ユー!!

~これまでのお話~

ウガヤは自分がタマヨリビメの実の子ではないことを知っていました

 

kojikista88.hatenablog.com

 

タマヨリビメは顔面蒼白になっていました

 

ウガヤは言いました

 

「お母さん・・・

 僕は真実を知ることが出来てうれしいのです

 だって・・・

 実の親子ではないのだから・・・

 恋愛だって許されるでしょう?」

 

タマヨリビメは黙ったままでした

 

ウガヤはレストラン内に設置されたグランドピアノに向かってゆっくりと歩きだしました

 

「エーオ!!

 エーエエエーーーオ

  オーライッ!!!!」

 

そして、椅子に腰を掛け鍵盤蓋を開け演奏を始めました

 

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チャンチャンチャン♪

チャンチャンチャン♫(イントロ)

 

『ママ~♪ 

 僕は不完全な産屋から生まれたハンパもの

 あなたはそんな僕を大切に育ててくれた

 

 ママ~♪

 本当のママは海のQueenっていうかサメ

 だから、たぶんあなたもサメだよね』

 

ウガヤは育てのママであるタマヨリビメと生みのママであるトヨタマビメに向け歌いだしました

 

!!ッ

 

「な、なんて美声だ!!」

 

スクープ狙いでレストランに張り込んでいたジャーナリストのフミハルは鳥肌が立つのを感じました

 

フミハルはすぐにカメラを回しました

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この映像は13機の衛星を通じ、全オノコロジマにライブ中継されました

 

もちろん、海の宮殿にも・・・

 

ウガヤの生みのママであるトヨタマビメはTVの画面にくぎ付けになっていました

 

『本当のママ~♪

 お元気ですか?僕は元気やっていますよ♪』

 

「うう、ウガヤ・・・

 立派になって・・・」

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トヨタマビメはウガヤに会えない寂しさと立派に成長した息子の姿に涙を流しました

 

父・ヤマサチも自宅でTVを見ていました

 

『パパ~♪

 クマの被り物は寝るときも外さないんですか~

 お風呂の時はどうですか~』

 

「おお、ウガヤ・・・」

 

 

ウガヤの歌う姿を見たヤマサチはトヨタマビメと過ごした青春の日々を思い出しました

 

そして声を殺して泣きました

 

 

『痩男~♪(ガリレオ~)

 痩男~♪(ガリレオ~)』

 

ウガヤは歌い続けました

 

 

コジキノキジのアクセス数はグングン上昇し100万アクセスを突破しました

 

ウガヤはピアノから立ち上がると

 

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ズンズン(足踏み)チャッ(手拍子)

ズンズン(足踏み)チャッ(手拍子)

 

三拍子を取り始めました(『We will rock you』調でお願いします)

 

そしてタマヨリビメに真剣な眼差しを向けシャウトしました

 

『I will 

 I will 

 wife you!!

 

 I will 

 I will

 wife you!!』

 

(オレが妻にしてやるぜ!!)

※文法は無視してください

 

ウガヤは21分間、歌い続けました

 

 

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詩吟ッ!! 

 

 

いつのまにかタマヨリビメの震えは止まっていました 

 

よう

ウガヤ、秘密を知る

~これまでのお話~

ウガヤは育ての母・タマヨリビメを食事に誘い、好きだ―!と告白しました

 

kojikista88.hatenablog.com

 

ウガヤの告白に驚いたタマヨリビメは頭が真っ白になりました

 

その衝撃は、フレディ・マーキュリーがメアリーに「自分はバイセクシャルかもしれない」と告白した以上のものでした

 

タマヨリビメは言いました

 

「だって・・・あなた・・・

 私はあなたのお母さんですよ」

 

ウガヤはタマヨリビメから目を逸らすことなく言いました

 

「お母さん、僕は知っているんですよ」

 

タマヨリビメはドキドキしながら言いました

 

「な、なにを知っているっていうのよ?」

 

タマヨリビメはたまらずウガヤから目をそらしました

 

ウガヤはカバンから雑誌をとりだしました

 

そして・・・

 

「これですよ!お母さん!!」

 

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ドッギャギャーン!!

 

ウガヤが取り出したのは、週刊文醜でした

 

「お母さんはお母さんじゃない!

   僕の本当のお母さんは海の宮殿にいるんだ

 海の宮殿のQUEENなんだ!」

 

タマヨリビメはその場に崩れました(食事してたんじゃないのかい…)

 

そして、言いました

 

「ま、まって

 そんな三流週刊誌の記事を信じちゃダメよ

 

 捏造よ、捏造っ!!

 

 日めくり捏造!!」

 

ウガヤは表情を変えずに言いました

 

「じゃあなぜそんなにショックを受けているのです?

 

 ニセの記事なら堂々としていればいい

 

 今のお母さんを見れば…

 

 この記事が真実だと言うことがわかる!」

 

タマヨリビメは全身から汗が噴き出すのを感じていました。

 

そして、ガタガタと震え出しました

 

 

よう

 

 

 

ウガヤの告白②

~これまでのお話~

 

ウガヤはタマヨリビメを外食に誘いました。そして告白を始めました

 

kojikista88.hatenablog.com

 

「お、お母さん…

実は好きな人が出来ました!!」

 
ウガヤの告白にタマヨリビメは動揺しました

 
(どうしたの、私?

 いいじゃない、喜ばしいことじゃない

 なのに…

 なんでこんなに心がザワザワするの?)

 


タマヨリビメは動揺を悟られまいと平静を装い答えました

 

「そ、そうだったのね、ウガヤ。

 よかったじゃない

 それで、相手はどんな方なの?今日は呼んでいないの?」

 


ウガヤは興奮気味に答えました

 


「連れてきています、連れてきていますとも~っ!!」

 

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バンっ!!

 


ウガヤは立ち上がりテーブルを叩きました

 

その勢いでカニあんかけチャーハンが宙に浮きました

 
すかさずウェイターが近づいてきました

 


「お客様、店内ではお静かにしていただきますよう…」

 
「ああ、すみませんでした…」

 
ウェイターの言葉に罰の悪くなったウガヤは静かに座りました

 
タマヨリビメは聞きました

 
「で、お相手はどこにいるの???

 

 お母さんの知っている人?」

 

ぶんぶん!!


ウガヤは首をブンブンと振り言いました

 


「お母さん、僕が好きになったのは!!

 


僕が好きになったのは!!


あなたです、お母さん!!」

 


ドッギャギャーン!!

 


そしてさらに言いました

 


「お母さん!

 『明日』って、今さ!!!」

 

 

よう

 

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ウガヤの告白①

~これまでのお話~

 

タマヨリビメウガヤフキアエズは、車に乗り外食に出かけました

 

kojikista88.hatenablog.com

 

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 レンタカーに乗車したタマヨリビメウガヤフキアエズ

 

二人は黙っていました

 

ウガヤは交通ルールを遵守し、ゆっくりと車を運転しました

 

横顔を見たタマヨリビメは思いました

 

(すっかり男らしなって・・・

 我が子ながら凛々しい表情をしているわ)

 

しばらくするとウガヤが車を駐車場に止めました

 

「お母さん、着きましたよ」

 

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タマヨリビメはそのレストランを見て言いました

 

「あら、素敵なお店ね」

 

ウガヤはタマヨリビメを店内にエスコートしました

 

(あら、やるわねぇ)

 

席に着くとウガヤは言いました

 

「お母さん、好きなものを頼んでください

 今日は僕がごちそうしますから」

 

タマヨリビメは嬉しくなりました

 

「あら、ありがとう。じゃあお言葉に甘えるわ

 私はそうね・・・五目ラーメンにするわ」

 

 「なかなか良いチョイスですね

 僕はカニあんかけチャーハンにします」

 

タマヨリビメは店内をキョロキョロと見まわしました

 

(彼女らしき女性はいないわねぇ

 彼女を紹介するために呼んだのではないのかしら?)

 

ウガヤがスマートに注文を済ますと、まもなく料理が運ばれてきました

 

「いただきます」

「いただきます」

 

パクパク

モグモグ

 

二人は黙って食事をすすめました

 

少し重苦しい空気が二人を包みます

 

耐えられなくなったトヨタマビメが先に口を開きました

 

「ウガヤ

 何か悩みでもあるんじゃないの?

 私はあなたのお母さんよ?

 遠慮はいらないわ。なんでも相談してちょうだい」

 

それを聞いたウガヤは真剣な眼差しをタマヨリビメに向けました

 

そしてゆっくりと話し始めました

 

「お母さん・・・

 実は・・・」

 

よう