~これまでのお話~
中つ国(なかつくに:地上世界)で八十神(ヤソガミ:オオナムヂの兄達)との戦いを制したオオナムヂはオオクニヌシと改名し国造りをスタートしました。モテモテのオオクニヌシは、領土を広げるたびにその土地の美しい女神と婚姻関係を結び、子供を授かりました。ある時、越の国(現在の北陸地方)に美しい女神がいると聞き、わざわざ出向いていきました。
長旅を終え、越の国に到着したオオクニヌシ。さっそく若くて美人と評判の女神の屋敷を訪ねました。
そして女神の耳に届くよう、扉越しから事前に準備してきた「愛の歌」を捧げました。
(オオクニヌシ、なんてマメな男だ・・・)
~ 会いたくて I want you ~ 作詞・作曲:オオクニヌシ
オレは未だに妻を娶ることが出来ない寂しい男さ♪
遠く離れたこの土地に♪
美しく賢い女神がいると聞いてはるばるやってきたのさ♪
会いたくて会いたくて…服も着替えず剣も置かず休む間もなく会いに来たんだぜ♪
会いたくて会いたくて…扉を開けようとしたら鍵が閉まってるぜ♪
何度引いても何度押しても…開かないぜ♪
グラグラ揺らしても…開かないぜ♪
山の方でツグミが悲しい声で鳴いたぜ♪
野原ではキジが騒ぎ始めたぜ♪
庭ではニワトリが二羽鳴いたぜ♪(コケコッコー)
ああ女神よ顔を見せておくれ♪
お願いだ扉を開けておくれ♪
鳥たちよ…鳴き止んでおくれ♪
ああハートが痛む♪
天高く舞う鳥たちよ♪
この想い…伝えておくれ♪
こうしてオオクニヌシは、独身者を装って女神に求婚したのでした。
(2016年にこれに似た話が芸能界でありませんでしたっけ?)
そして、しばらくすると、屋敷の中から声が聞こえてきました・・・
よう