~これまでのお話~
ニニギに返されたイワナガは、自室にこもり涙にくれる毎日を過ごしていました。
何もかもが嫌になってしまったイワナガは、ある決意をしました。
「もうこの場所を離れ、どこかでひっそり一人で暮らそう」
そして、父にバレないように家を出ると、故郷を離れ旅にでました。
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どのくらいの日数が経ったでしょうか・・・
イワナガは一つ瀬川(宮崎県に流れる川)に沿って旅を続け、尾泊(おどまり:現在の宮崎県西都市)に到着しました。
そこでイワナガは山の頂から降り注がれる光に気づきました。
「ん?あの光はいったい???」
不思議に思ったイワナガは、光の正体を確かめる為、山を登りました。
頂上についたイワナガは、大木にひっかかっている手鏡を見つけました。
「これは?私が放り投げた手鏡だわ。
この手鏡が光の正体だったのね!」
この山は龍房山という山でした。手鏡が導いてくれたと感じたイワナガはこの山の近くに住むことにしました。
手鏡が 発する光は麓の村を照らし、村人たちが大変喜んでいるのをイワナガは知りました。感謝した村人はこの村の名を白見村から鏡に由来する銀鏡村(しろみ)に変えました。
「こんなわたしでも・・・
誰かのために出来ることがあったんだわ・・・」
誰にも愛されないと思って嘆き悲しんでいたイワナガですが、こうしてたくさんの村人から愛されるようになったのです。
そして、イワナガの投げた手鏡は「銀鏡神社(しろみじんじゃ)」の御神体として今でも大切にお祀りされています。
よう
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