いつもコジキノキジをお読みいただき、ありがとうございます。
実はかなり前からブログに不具合が発生しており、しばらく更新出来ずにいます。。。
前にも同じような症状があったのですが、記事を書いたのち「公開」も「下書き保存」も出来ないのです…(この文章はスマホで書いています)
不具合が解消され次第、再開しますのでどうぞよろしくお願いいたします。
よう
諏訪に移り住んだタケミナカタは、些細なことから妻・ヤサカトメノカミと大喧嘩をしました。ヤサカトメノカミは家出をし湖を渡ってしまいました。タケミナカタは、村人が寝静まるのを待ち、ヤサカトメノカミの元を訪れましたが、会うことが出来ず帰ってきました。
その後もタケミナカタは、毎晩ヤサカトメノカミの元を訪れましたが、屋敷の扉が開くことはありませんでした。
タケミナカタは寝不足ですっかりやつれていました。
村人達はタケミナカタの様子をみて心配になりました。
「タケミナカタ様、大丈夫ですか?」
「少し休まれた方が???」
「まるで別人のようですが・・・」
タケミナカタは強がって答えました。
「いや、大丈夫だ!!オレを誰だと思っているのだ!!」
タケミナカタは持ち前の体力と精神力で平静を装っていました。
「ところで最近、ヤサカトメノカミ様の姿が見えませんね?」
「もしかしてご病気ですか?」
ド、ドキッ
ドキッとしながら、タケミナカタはまた答えました。
「い、いや、大丈夫だ。
ちょっと家事洗濯が忙しくてなぁ・・・
それにしても今日は冷えるのう。
みんな、身体を大切にして風邪などひかぬようにな」
・
・
・
・
・
そして一日が終わり・・・
ホーホー(フクロウの鳴き声的なもの)
すっかり夜が更けました。
タケミナカタは、今夜もヤサカトメノカミの元へ通います。
湖に出て、舟を漕ぎだそうとすると・・・
「こ、これは!!」
なんと湖は寒さのためカチコチに凍っていました。
「くっ、これでは舟が使えぬ!!」
・
・
・
・
「よしっ!!」
少し考えてタケミナカタは何かを決意したようです。
よう
諏訪に移り住んだタケミナカタは、些細なことから妻・ヤサカトメノカミと大喧嘩をしました。ヤサカトメノカミは家出をし湖を渡ってしまいました。タケミナカタは、村人が寝静まるのを待ち、舟を漕ぎ後を追いました。
「よし!着いたぞ!!」
対岸に着いたタケミナカタは、休む暇もなくダッシュしてヤサカトメノカミの元へ向かいました。
ヤサカトメノカミの別居先に着いたタケミナカタは扉を開けようとしました。
ガチーン!!
扉は閉ざされていました。
「うん、まぁそうだような、夜だし・・・」
そこでタケミナカタは屋敷の中にいるヤサカトメノカミに小さな声で語り掛けました。
「ヤサカトメノカミよー、オレだ、タケミナカタだ。
扉を開けてくれー」
シーン
返事がありません。
「ヤサカトメノカミよ~、ここを開けてくれ~」
今度はもう少し大きな声で語り掛けました。
シーン
しかし、やっぱり返事はありません。
「もう寝てるのかなぁ…こんな時間だしな」
タケミナカタはもっと大きな声で語り掛けようと思いましたが、寝ているヤサカトメノカミを起こすのは気の毒に思い、それ以上の声を出すことはしませんでした。
「俺は待つぞ、いつまでも・・・」
しかし、待てど暮らせどヤサカトメノカミは出てきませんでした。
やがて東の空が白んできました。
「う、これはいかん!!
夜が明けてしまう!!
急いで帰らなければ!!村人達が起きてしまう!!」
タケミナカタは舟を漕ぎ、急いで湖を渡り自分の屋敷へ帰ったのでした。
よう
諏訪に移り住んだタケミナカタは、些細なことから妻・ヤサカトメノカミと大喧嘩をしてしまいました。タケミナカタはヤサカトメノカミが湖を渡り家を出てしまったことを知り、すぐに後を追いかけようと思いましたが、村人の目が気になり出来ませんでした。
「ふぅ、長い一日だった・・・」
日が沈み、屋敷に戻ったタケミナカタは息をつきました。
ヤサカトメノカミのいない屋敷の中は寂しい限りです。
タケミナカタは居ても立ってもいられない気持ちでしたが、じっと時が過ぎるのを待ちました。
ホーホー(フクロウの鳴き声的なもの)
「そろそろ良いだろう」
タケミナカタは村人たちが寝静まったころ合いを見図り、屋敷をそっと出ました。
誰にも気づかれないよう、抜き足差し足で湖へ向かいます。
「むぅ、夜は冷えるのう・・・」
タケミナカタは湖に出ると、一艘の小舟に乗り込みました。
「よし、行くぞ!!」
タケミナカタは対岸を目指し、船を漕ぎ始めました。
よう
~これまでのお話~
諏訪に移り住んだタケミナカタは、些細なことから妻・ヤサカトメノカミと大喧嘩をしてしまいました。タケミナカタは村人の話から、ヤサカトメノカミが湖を渡り家を出てしまったことを知りました。
ヤサカトメノカミが家を出たことを知ったタケミナカタは、すぐに後を追いかけようとしました。
すると、、、
「おお、こりゃ大漁だな!!」
「見ろ、この立派な魚を!!」
漁をしている村人の声が聞こえてきました。
(うっ、まずい。
今、ヤサカトメノカミを追いかけたら・・・
『妻の尻に敷かれている神』
というレッテルを貼られてしまうかもしれん!!)
村人たちはタケミナカタの姿に気づきました。
「あれ?タケミナカタ様でねぇか??」
「タケミナカタ様、そんなとこで何をやってるだ?」
タケミナカタは咄嗟に答えました。
「あ、ああ、ちょっと考え事をしていたのだ。
それより大漁のようだのう。大したものだ!!
そうだ、オレにも網を打たせて(投げさせて)もらえないか?」
(何かしていないと居ても立ってもいられない・・・)
村人は喜んで答えました。
「おおい!!
タケミナカタ様が網を打つぞ」
人気者のタケミナカタが網を投げるということで、たくさんの村人が集まってきました。
タケミナカタは精神を集中していました。
(集中しろ!!大丈夫だ、今は網を投げることに集中するのだ
妻のことは後で考えるのだ。大丈夫だ、大丈夫だ)
「いくぞ!!
うぉぉぉぉぉ!!!」
ブ―――ン!!!
タケミナカタの放った網はすごい勢いで飛んで行きました。
「タ、タケミナカタ様っ!!」
「これは大変なことだっ!!」
驚きの声を上げる村人たちを前に、タケミナカタは冷静に答えました。
「フフ、これくらい朝飯前ってもんだ」
村人は続け撒した。
「タケミナカタ様!!手綱を放しちゃダメでねえか!!」
「網が湖に飛んで行ってしまっただ!!」
タケミナカタはハッとして言いました。
「しし、しまったー!!」
つづく
よう