~これまでのお話~
八十神(ヤソガミ:オオナムヂの兄達)に命を狙われたオオナムヂはスサノオに助けを求め根の国に逃れました。根の国でスサノオの娘・スセリビメと結婚したオオナムヂは、スサノオに嫌がらせをされていました。
翌日になりました。
ガバッ!!
勢いよく目覚めたスサノオは、オオナムヂが昨夜過ごした『ムカデとハチの間』に向かいました。
「フフフ、シコオ(オオナムヂのこと。イケてるヤツという意)のヤツ、一睡もできず、ムカデやハチに体中を刺され、今頃フラフラになっていることだろう」
ところが、
「おはようございます!!」
オオナムヂは、今朝も元気にスサノオに挨拶してきました。
ス「あ・・・ああ、おはよう。シコオ、昨夜はよく眠れたか???」
オ「はい!おかげ様で!!」
スサノオは不思議に思い、オオナムヂのことをよく観察しました。ムカデやハチに刺された跡もなく、どうやら強がっているわけではなさそうです。
「むぅ、なんとも不思議な男だ・・・」
陰でスセリビメが助けていることを知らないスサノオは、少しだけオオナムヂを見る目が変わってきました。
「いや・・・」
「まだだ・・・」
「オレの嫌がらせは・・・」
「まだ終わらんぞ~っ!!!」
オオナムヂに少しだけ感心してしまった己を戒め、スサノオは新たな嫌がらせを考え始めました。
よう