航は30歳になりたての頃、塗装工をしていたことがあった。そこには様々な人が集まっており、中には不法入国をしている外国人の姿もあった。かなりタフな世界だった。 その中に岩山さんと名乗る60代くらいの韓国人がいた。岩山さんは胆石を持っていたが、痛み…

00時50分 陽は仮眠に入り、フロントバックには航と朴さんの2人が残っていた。 航は手を止めずに朴さんに語りかけた。 「朴さん、韓国はどうでしたか？」 朴さんは笑顔で言った 「楽しかったですよ、家族にも会えたし」 「寂しくないですか？韓国と日本に離れ…