ヤマタノオロチを退治し、櫛名田比売(クシナダヒメ)と結婚したスサノオ。新居も建て、子供も生まれ幸せな日々を送っていました。
ある日、クシナダヒメの父・足名椎(アシナヅチ)を呼びました。
「オレ、根の国に引っ越すことにしたから。今日から須賀之八耳神(スガノヤイミミノカミ)と名乗ってこの宮殿の長になってくれ」
アシナヅチは動揺を隠せません。
「え、えーーーっ!!
引っ越しちゃうんですか???ちょ、いや、だって・・・娘は、クシナダヒメはどうするんです???」
スサノオはアシナヅチの言うことには耳を貸さず、引っ越しの準備をはじめました。
「それじゃ、みんな達者で。バーイ!!」
スサノオは根の国へ引っ越しましたとさ。
さて、スサノオの引っ越した理由ですが…正直、よくわかりません。
そこで、仮説を立ててみました。
【仮説①】やっぱりマザコン説
スサノオが父・イザナギに勘当された理由は「母に会いたいと泣いてばかりいて、海原の統治をおこなわなかったから」です。結婚したものの、やっぱり母が恋しかったのかもしれません。そこで、母のいる黄泉の国に近い、根の国に引っ越したのかも?
【仮説②】身を引いた説
スサノオはアマテラスの弟ですから、中つ国(なかつくに:地上世界)の統治者として十分な資質を備えていることになります。自ら去ることにより、統治権を放棄したとも考えられそうです。 草薙の剣もアマテラスに献上していますし、自らが中つ国の王になることは考えていなかったのかもしれませんね。
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