古事記スクール

日本人のOS古事記を全ての日本人に!! 小説、イラスト…カジュアルに古事記を広めます!講座や資料提供のご相談などお気軽にご連絡ください!!

#042 ラーメンは日本食?(2021年4月17日)

こんにちは。

 

今日は「ラーメンは日本食?」です。

 

最後は…なぜかラーメンとカレーの話になっています。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

【#042 ラーメンは日本食?(2021年4月17日配信)】

 

古事記は天武天皇(てんむてんのう)主導で作られたと言われています。その頃、中国は唐の時代です。遣唐使の唐です。

 

唐からですね、日本に大陸のナウい文化がどんどん入ってきます。天武天皇はその流れを

 

「ちょっとヤバいんじゃないか?」

 

と思ったんだと思います。

 

そんなわけで、まあ理由はそれだけではなかったと思いますが、古事記を作ってですね、国民に、

 

「日本ってこんな国だ、海外の文化を取り入れるのもいいけど、日本らしさを忘れるな」

 

みたいな、そういうメッセージを送ろうとしたんだと僕は思うんです。

 

話を古事記に戻します。戻るっていうかそもそもしてないか。

 

古事記の冒頭に天地開闢(てんちかいびゃく)といって、この世のスタートについて書かれているのでが…

 

まず、世界があって、その世界にバンバン神様が現れます。空を持ち上げたり、地上を支えたり…そういうエネルギーのことを神様と呼んでいるわけですが。

 

その神様の現れ方なのですが、最初に3柱、次に5柱、その次に7柱という書かれています…厳密にいうと違うのですが、まあ今日はそういうことにしておいてください。3柱、5柱、7柱っていう感じで登場します。

 

例えば3なら古来から縁起の良い数字とされてきたわけですが…3、5、7というのは仏教の聖数でもあります。聖数、聖なる数字です。

 

阿弥陀三尊像、釈迦三尊像とか聞いたことありませんかね?

 

仏像の配置の仕方でこの3つの像の配置がもっとも安定するという考え方です。これも最近していた三角形の話ですね。

 

もっと馴染みがあるのは、

 

3なら一周忌の次が三回忌だったり、

 

5だと五戒…5つの戒律ですし、

 

7なら初七日、7×7の49日とか…色々ありますよね。

 

先ほど、古事記の冒頭に3、5、7の神様が現れると言いましたが、これはまず間違いなく仏教の影響も受けています。「仏教も」ですよ。「仏教の影響を」でなく「仏教の影響も」です。じゃあ天武天皇は脱中国、日本オリジナルを目指したのにダメじゃん、古事記って中国のパクリじゃんって思うかもしれませんが、そうじゃありません。

 

日本らしさっていうのは、

 

「外から来た文化を真っ向から否定せず「よく来たね~」と歓迎し、もともとある文化と上手に融合させ、さらに磨きをかける」

 

ということだと思います。

 

神仏習合とか…すごすぎますよね。もともと日本にいた八百万の神々と海外からやってきた仏教を融合させました。仏教というのは日本人に馴染んだわけです。日本人は仏教を自分たちのものにしたんです。

 

令和になったとき、令和の由来は「万葉集だ」となりましたが、その後「いや、もとは中国の古典に由来する」みたいな反対意見がでました。すぐそうやってネガティブに持っていこうとするやつらがいます。

 

僕は「おいおいちょっと待て」と思いました。

 

「風和」って書いて「風和らぎ(かぜやわらぎ)」なんて読めるのは、万葉人(まんようびと)のセンスを受け継ぐオレらじゃなきゃ無理だわ!って話です。

 

論語もそうですね。

 

「論語を誰よりも愛し大きな影響を受けているのは中国人でなく日本人だ」

 

なんて言われます。評論家の石平(せきへい)さんは、

 

「日本の生活と勉学のなかで「論語の心」を発見し、理解することができた」

 

とおっしゃっています。ラーメンだってカレーだって、今じゃ日本食みたいなもんですよね?