こんにちは。
今日は「アソビのお話」です。アソビとは神様が動くこと、でもあるんです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【#032 アソビのお話(2021年4月7日配信】
今日は遊びのお話です。遊びってどういうイメージでしょうか?遊んでばかりいないで勉強しなさい、とか。ちょっとよくない…控えないといけないイメージがあるかもしれません。
遊びの「遊」という漢字にはゴールを決めずに歩き回るとか旅行するという意味があるそうです。
前にも少しお話しましたが、古事記の神様の名前なんかに霊(レイ)という字が当ててヒと読ませることがあります。
この霊に足をつけて、足+霊と書いてアソビ。これが「アソビの語源」だなんて意見もあります。神様が動くことがアソビというわけです。あ、諸説ありますからね。
神様が動くのか?というとまたこれは別の話になるのですが、御神輿なんか神様を揺らして街を練り歩いて、これもアソビですね。神様が神社から出てその力を振りまき、厄災や穢れを祓います。わっしょいわっしょいってね、人が神様の足になるわけです。
尊い人や神様が現れること、登場することを「あそばす」と言いますね。天皇陛下がご即位遊ばされる。最上級の敬語ですね。神様のお出ましが「あそばす」です。
少し古事記の話をしましょう。古事記において遊びと言ったら、多くの人が思い浮かべるのが天の岩戸籠りのシーンではないでしょうか?
スサノオが大暴れし、ショックを受けたアマテラスが洞窟に引きこもります。世界は暗闇につつまれますが、アメノウズメが踊狂い神々の笑いが起こります。みんなで遊ぶわけですね。するとその笑いに誘われて、アマテラスは岩戸から出てきてメデタシメデタシとなるわけです。
気づきましたか?アマテラスという尊い神が「お出まし」になりましたね。「アマテラス様があそばされた」ということです。ことの発端はスサノオの大暴れですが、遊びという文字は「すさび」とも読みます。スサブルのすさびです。つまりスサノオが暴れる行為もアソビなんです。
スサノオの暴挙、ウズメの踊り、アマテラスの回帰…共通しているのは動きがある、ということです。アメノイワトごもりのお話は遊びの連続です。
足+霊。神様が動くことが遊び。
動きや変化を生じさせ、次の段階に移行するのが遊びの本質かもしれません。
遊びのお話はまだまだ出来そうです。3分では足りませんね。