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#023 ハラのお話(2021年3月29日)

こんにちは。

 

今日は「ハラのお話」です。

 

ハラといってもハラ監督のお話ではありません(僕はベイスターズファンです)。

 

日本人って「ハラ」を大切にしてきたんですよ、というお話。

 

この記事は過去にclubhouseでお話した内容を文字に起こしています。

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clubhouseアカウント:古事記スピーカー(よう@ババヒロシ)

 

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【#023 ハラの話(2021年3月29日配信)】

 

古事記の舞台の一つに高天原というのがあります。

 

「高天原はどこにあるのか?」それは明言できないのですが「最初に世界が天と地にわかれ、その天のことを高天原と呼ぶ」今日はこの意見を採用したいと思います。広々とした天界の世界。そこは宇宙かもしれません。

 

高・天・原。高い高い天の原っぱということですね。

 

ちょっと前に「人と草木の名前は共通点が多いんですよ」「人も草木も区別していないんですよ」というお話をしました。身体の身と木の実、匂いを嗅ぐ鼻とフラワーの花…などですね。

 

ハラもそうです。人の身体のひろびろとした平らな部位を腹って呼ぶんですね。これは野原の原、原っぱの原と同じ意味です。ちょっと太っちゃって腹が山にならないように気をつけなきゃいけませんね。

 

じゃあ高天原って高天背じゃいけなかったんでしょうか?背中だって広々してますよね?

 

背じゃなく原と呼ぶ。日本人にとって腹ってとても大切で、腹=自分自身のことだったんですね。

 

えーと、例えば上司の人が「○○さん、この仕事を引き受けてくれますか?」といって「え?私ですか?」と確認したとします。その時、指を指すとしたら自分の顔を指さすと思うんですね、普通。

 

これ、昔の日本人はお腹を指したと言われています。つまり、私=お腹だったんですね。ちょっと現代でやったらおかしいかもしれませんが。

 

腹のつく言葉ってたくさんあるでしょう?

腹が立つ、腹黒い、腹が決まった、腹をくくる

 

ハラキリもそうですよね、自分自身をきる

 

丹田に力をこめる、腹式呼吸…

 

頭でなく腹で考える…とかね。日本人というのはずっと腹で生きてきたんですね。

 

身体的にも西洋人は背中の筋肉、日本人はお腹の筋肉が発達していると言われます。

 

日本のおばあさんって背中が丸まってるイメージあるかと思うんですが、あれはお腹優位だからですね。逆に西洋のおばあさんって背中が伸びてるイメージありませんか?ま、ちゃんと統計取ったわけじゃないですけど。

 

刀もそうですよね、フェンシングは突くんですけど、日本刀は引いて斬ります。ノコギリも引いて斬りますね。西洋のノコギリは押して斬ります。日本人は押すより引くのが得意です。

 

というわけで、日本人はずーっとずーと長いこと、ハラを大切にしてきたんですよ、というお話でした。