古事記スクール

日本人のOS古事記を全ての日本人に!! 小説、イラスト…カジュアルに古事記を広めます!講座や資料提供のご相談などお気軽にご連絡ください!!

【新古事記198】オーナーの話

「誰がマッコウクジラやねーーーん


キャハハハハハハハ〜〜」


女性は元気よく笑った。


カナコが聞いた。


「真子さん、昨日、和歌山から来たって言ってましたよね?


極空ラーメンの社員さんなんですか?」


(いきなり下の名前で呼んでるよ…)


陽は少し礼儀知らずと思いつつ、すぐ人との距離を縮められるカナコの性格を羨ましく思った。


真子さんは笑いながら答えた。


「ちゃう、ちゃう〜〜


うちな、昔っから野木君のこと知っててな。


東京の店が大変なことになっちょると聞いて、立て直しに来てん」


「野木君?立て直し?


ぜんぜん話が見えないんですけど?」


聖が言うと真子さんが説明した。


「野木君は極空ラーメンのオーナーやよ」


「え!?店先に貼られた…あの極悪人ヅラの?」


ノブナガが言うと陽が言った。


「ノブナガさんも充分犯罪者の顔してますよ」


「もやし!!


お前、失礼ではないかっ!!」


「いいぞーーー、ヨウくん!!

もっと言え!!


キャハハハハ」


「ばかものっ!!


オレは法を犯したことはない!!


少なくとも公に見える範囲では…な。


しかし、ここのオーナーは生まれついての悪だ!!

 

確実に2〜3人は殺めてる…いや、もっとかな」


こいつはくせえッー!ゲロ以下のにおいがプンプンするぜッーーーーッ!!」

 

「お兄ちゃん…

 

それ言いたいだけじゃろ?」


真子さんが言った。


「野木君は…


あらくたいとこもあんけんど


ほーかな人やよ」


陽と聖はポカンとしていた。真子さんが何を言っているのかわからなかった。しかし、カナコはウンウンと頷いていた。


聖はカナコに聞いた。


「かなぶん、真子さんの言葉がわかるの?」


「もちろんじゃよ」


「もしかして、


和歌山弁と岡山弁は似てるとか?」


「だーかーらー…


ひーちゃん、お願いだから岡山と和歌山を一緒にしないで。


わたし、和歌山弁は話せないわよ。


でも、なんとなくわかるじゃない?


野木さんは、


あらっぽいとこもあるけど


ええ人よ


ってことでしょ?たぶん」