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【新古事記170】ノブナガの一か八か

聖は巫女さんに聞いた。


「タカオカミ?クラオカミ?


変わったお名前ですね?」


ノブナガがずいっと一歩前に出て自信ありげに言った。


「古事記ではタカオカミ。


日本書紀ではクラオカミという名で登場している」


「えーーーっ!!?


ノブナガさん、物知りですねーー!!」


「いやー、それほどでも。


カーッカッカッカッカッ!!」


すると巫女さんが優しく言った。


「違います。

 

古事記ではクラオカミ、タカオカミの両名で登場し、日本書紀ではタカオカミですね」 

 

 「し、しまった!!


一か八かの勝負に出たのに…」


「キャハハハハ!!


お兄ちゃん、ダサっ!!」


カナコが嬉しそうに笑うと、聖がフォローした。


「いえ、ノブナガさんっ!!


タカオカミ、クラオカミと聞いて古事記が出てくるって!!


それだけでもすごいです」


「おおぅ!!


愛しの聖ちゅわーん!!」


ノブナガは聖の両手を取った。


バキッ!!


カナコがノブナガのスネにローキックを入れた。


「ぎゃーーーす!!」


「もうこのくだりでブログを水増しさせるんじゃないっ!!


作者が困ってるって言ってるじゃろがっ!!」


陽が言った。


「クラオカミ…僕の読んだ古事記にそんな神様出てきたかなぁ???」


聖が頷きながら言った。


「うんうん、私も記憶ないわ」


すると巫女さんが答えた。


「イザナギが火の神カグツチを斬り殺した際に誕生した神様ですよ」