ひみつのトヨタマちゃん
~これまでのお話~
ヤマサチは葛藤の末、妻・トヨタマビメの出産シーンをのぞき見することにしました
ス~ッ
(失礼しまーす)
ヤマサチは息を殺し、静かに産屋の扉を開けました
うおーん
わおーん(トヨタマビメの声)
(トヨタマビメはどこかな・・・)
ヤマサチの目に入ってきたのは・・・
ドーン!!
(※トヨタマビメの正体はサメですが諸事情によりクジラ寄りのイラストになっております。ご容赦ください)
ウネウネウネウネ
「なな、なんだ?
あの化け物は!!!?
クジラ・・・
いや、サメか???」
産屋の中にはトヨタマビメの姿はなく、そこにいたのはウネウネと動く巨大サメでした
「ううう、うわ~
トヨタマビメはどこだ?
もしかして、サメに食べられたのか???」
驚いたヤマサチは思わず叫んでしまいました
その時のことです
チラッ
ヤマサチは一瞬、ほんの一瞬、巨大サメと目が合ったような気がしました
(ま、まさか!!?)
ヤマサチは産屋の戸を素早く閉めました
そして、その場にへたり込みました
「まさか・・・
あの目・・・
クリクリとした・・・
そしてちょっとタレ目な・・・
あの目は紛れもなく…
あの巨大サメが
トヨタマビメなのか???」
ヤマサチの声に答えるものはいませんでした
もう天の声は聞こえませんでした
よう