~これまでのお話~
海の宮殿でウミサチの釣り針を見つけたヤマサチは、ヒトヒロワニの背中に乗り中つ国に戻ることになりました
ヤマサチを乗せたヒトヒロワニは、猛スピードで中つ国に向かいました
「ヤマサチヒコ様、怖くないですかい?」
ヒトヒロワニは背中のヤマサチに声をかけました
「大丈夫だ」
ヤマサチは平然と答えました
(さすが日の御子様だ!!よーし!!)
ヒトヒロワニは更にスピードを上げました
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「着きましたよ、ヤマサチヒコ様」
ヤマサチを乗せたヒトヒロワニは中つ国に到着しました
「ありがとう、サメ君」
ヤマサチはそう言うと、腰に着けていた小刀を外しヒトヒロワニに渡しました
「送り届けてくれたお礼だよ、受け取ってね」
ヒトヒロワニは喜びました
「ありがとうございます!!
ヤマサチヒコ様、どうかいつまでもお元気で」
ヤマサチヒコは力強く頷きました
小刀を受け取ったヒトヒロワニの牙は、これ以降鋭くなりました。サメの歯が鋭いのはこういうわけだったのです。
そして佐比持神(サヒモチノカミ)と呼ばれるようになりました(佐比と鋭い刀のことです)
よう