~これまでのお話~
兄ウミサチの釣り針を探しに産みの宮殿にやってきたヤマサチヒコ。針が喉に刺さり何も食べられないと泣いているタイがいるとの情報を得ました
針が喉に刺さり泣いているタイがオオワタツミの前にやってきました
タイは泣きながら訴えました
「オオワタツミ様・・・
針が喉に刺さり何も食べられないのです」
オオワタツミは答えました
「ふむ。すぐに取ってやろう
(早く言えばいいのに・・・)」
ヤマサチヒコは密かに思いました
(3年間、何も食べなかったのか・・・
すごいヤツだぜ!!)
タイは口を大きく開けました
「あ~ん」
オオワタツミがタイの喉奥を覗くと確かに釣り針が刺さっていたので、すぐに取ってやりました
「あ、ありがとうございます、オオワタツミ様!!
ああ、これでやっと食事ができる
何食べようかな~
回転ずしがいいかな~
でもそれだと共食いになっちゃうし・・・
やっぱりここはニュータ〇タン〇舗東白楽店かな~」
タイは大喜びで食事に向かいました
オオワタツミは取り外した釣り針をきれいに洗い清めました
そしてそれをヤマサチヒコに渡し言いました
「この釣り針を兄に返す時にこう言うのです
『心が沈む針』
『心がすさむ針』
『貧乏針』
『愚か針』
そして後手(しりえで)に針を渡すのです」
後手とは通常と逆の行為をおこなうことで、相手に呪いをかけるやり方なのです
「それから・・・」
オオワタツミはさらに続けました
よう