~これまでのお話~
高天原のアマテラスは、美しく発展した中つ国の統治を息子に任せたいと考えました。そこで中つ国の王・オオクニヌシの元に繰り返し使者を送りましたが、なかなかうまくいきません。そこで次の使者として武神タケミカヅチが選ばれました。タケミカヅチは凄みを効かせオオクニヌシに国譲りを迫りましたが、オオクニヌシはアマテラスの使者である証拠を示して欲しいと答えました。そこでタケミカヅチは高天原に戻り、アマテラスに正使であることを示す手紙を書いてほしいと頼みました。
オオクニヌシへの手紙を書きながら、アマテラスは昔のことを思い出していました。
少し、復習してみましょう。
イザナギと妻のイザナミは、日本の島々を生み、そこに宿る風、水、土、石、山・・・などの様々なエネルギー(神々)を生みました。
ところが、妻イザナミは火の神を生んだ際、大やけどを負い命を落としてしまいます。
↑火の神を斬るイザナギさん
深く悲しんだイザナギは、妻を取り戻すため死の国である「黄泉の国」まで行きますが、イザナミの姿は変わり果てていました。
↑変わり果てた姿のイザナミさん
黄泉の国から戻ったイザナギは、穢れ(けがれ)を祓うため禊(みそぎ)をおこないまいた。
↑禊をするイザナギさん
この時、左目からアマテラス、右目からツクヨミ、鼻からスサノオが生まれました。
イザナギは「なんて尊い神が生まれたことか!!」と喜び、3人(正確には神様の単位は「柱(はしら)」です)に国の統治を任せることにしまいた。
高天原担当:アマテラス
夜の国担当:ツクヨミ
海原担当:スサノオ
アマテラスとツクヨミは立派に国を治めましたが、スサノオは泣きじゃくり一向に国を治めようとしませんでした。
イザナギが理由を問いただすと、
「僕、お母ちゃん(イザナミ)に会いたいんだ」
と答えるスサノオ。
(※スサノオはイザナギの鼻から生まれたので、実は母はいません・・・・)
↑怒りのイザナギさん
追放されたスサノオは、イザナミに会うため黄泉の国へ向かうことにしましたが、その前に姉アマテラスに挨拶をすることにしました。
スサノオが勢いよく上ってきたため、高天原は物凄い地響きと共に揺れに揺れました。
スサノオが高天原を奪いに来たと勘違いしたアマテラスは完全武装をし、スサノオを待ち受けました。
↑男装したアマテラスさん
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