古事記スクール

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出石(いずし)の主、現る

~これまでのお話~

 オオクニヌシアメノヒボコは、綱引きで力比べをした後、心を開き酒を酌み交わしました。そして共に力を合わせ国を豊かにしようと誓い合い、別れました。アメノヒボコは出石(いずし)に渡りましたが、そこは海水が溜まりドロドロの土地でした。アメノヒボコは海水をせき止めている岩を砕くため、先頭に立って働きました。そしてついに岩は砕け、海水は流れ出て、豊かな土壌が姿を現しました。

 

 

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海水をせき止めていた岩は砕かれ、すごい勢いで流れ出ていきます。

 

みるみる海水は減っていき、残り僅かになったところ・・・

 

グルグルグル!!

バッシャーン!!

 

海水は渦を巻き、すごい勢いで水しぶきがあがりました。

 

「あ、あれは???」

 

「なんじゃ?なんじゃ?」

 

そこにはこの泥海の主である大蛇の姿がありました。

 

大蛇は長い眠りを妨げられ、怒り狂っています。

 

目を覚ました大蛇は、すばやく岩の砕かれた場所へ行くと門をせき止めるように身を横たえました。

 

そして海水をせき止めると、鎌のように首を上げ、口から炎を吐き出しアメノヒボコや出石の人々を睨みつけました。

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「なんと恐ろしい!!」

 

人々は恐れおののき、中には腰を抜かす者もいました。

 

その時です。

 

「我々の邪魔はゆるさんぞっ!!」

 

勇敢にも大蛇に飛び掛かる影がありました。

 

その影の正体は・・・

 

そうです、アメノヒボコです。

 

 

よう