~これまでのお話~
国造りを進めるオオクニヌシは、従者を連れ御大之岬(みほのみさき:美保の岬)を訪れました。その時、海のかなたからキラキラと輝く何者かがこちらに近づいてきました。オオクニヌシは「どちら様ですか?」と尋ねましたが、キラキラした小さい神様はだまったまま答えませんでした。そこへ物知りのヒキガエルがやってきて「カカシに聞くとよいですよ」と言ったので、オオクニヌシは急いで田んぼに向かいました。
急いで田んぼに向かったオオクニヌシ。カカシに挨拶し「ちょっとお尋ねしたいことがあるのでこっちに来てもらえませんか?」とお願いしました。
カカシは答えました。
「ワシは歩けんっ!!」
そこで「ちょっと失礼しますよ」と断り、カカシを田んぼから引き抜くと、肩に担いでキラキラした小さい神様の所に向かいました。
キラキラした小さい神様の所に 戻ると、カカシを地面にズブりと突き刺し尋ねました。
「カカシさん、こちらのキラキラした小さい神様のことをご存知ないですか?」
カカシは真剣な眼差しでキラキラした小さい神様をじっと見つめると、言いました。
「この方は、神産巣日神(カミムスヒノカミ)の御子・少名毘古那神(スクナヒコナノカミ)でしょう。」
カミムスヒノカミは、天地創造の時に3番目に現れた「生み出すエネルギー」を司る神様です。
そこでオオクニヌシは、スクナヒコナをそっと手のひらに載せ、カミムスヒの元へと向かいました。
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