~これまでのお話~
八十神(ヤソガミ:オオナムヂの兄達)に命を狙われたオオナムヂは、根の国へ身を隠しました。根の国でスサノオの度重なる試練を乗り越えたオオナムヂは、スサノオの娘・スセリビメを正妻に迎え、また根の国の宝を携え、中つ国へ帰ってきました。そして、兄達との戦いへ臨みました。
オオナムヂの所在を知った八十神達。幾度となく復活するオオナムヂに恐れを感じつつも、オオナムヂを倒すため再び同盟関係を結びました。
「さぁ、行くぞっ!!」
「おおおう!!」
八十神は雄たけびを上げ、オオナムヂに襲い掛かりました。
しかし、根の国でスサノオの試練を乗り越えオオナムヂは大きく成長していました。まして、オオナムヂには根の国の宝「生太刀(いくたち)」「生弓矢(いくゆみや)」があるのです。
オオナムヂが試練に立ち向かっている間、八十神は何をしていたのでしょう?
もしかしたら、遊びほうけていたのかもしれません。その実力差は明白でした。
八十神はあっさりオオナムヂに返り討ちにされてしまいました。
「に、逃げろ~」
「だ、だめだ、とても敵わん」
蜘蛛の子を散らすように逃げ回る八十神達。
オオナムヂは追い打ちをかけ、山の麓や川の瀬まで追い詰めました。
「オ、オオナムヂ・・・様。参りました。」
「どうかお許しください。」
「私達はあなたにお仕えします。」
八十神達は、オオナムヂに降伏しました。こうしてオオナムヂの国造りがスタートしたのです。
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