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蛇の間

~これまでのお話~

八十神(ヤソガミ:オオナムヂの兄達)に命を狙われたオオナムヂは、スサノオに助けを求め根の国(ねのくに:死の世界のような国)に逃れました。そこで出会った須勢理比売(スセリビメ)と結婚したところ、なんとその父親スサノオでした。スサノオはオオナムヂのことを快く思っていないようでしたが、オオナムヂを屋敷に招き、部屋に案内しました。 

 

kojikista88.hatenablog.com

 

「着いたぞ。今夜はここで休め。じゃあなっ!!」

スサノオはオオナムヂをある部屋の前に案内すると、さっさと行ってしまいました。

 

部屋の入り口には『蛇の間』と書かれていました。

 

「ずいぶんとおかしな名前の部屋だなぁ・・・」

 

と思って扉を開けるオオナムヂ。部屋の中は・・・

 

蛇だらけでした・・・

(そのまんまですね)

 

「ぎょぎょ、ぎょえ~っ!!」

 

蛇は床を埋め尽くし、壁をクライムし、天井にぶら下がっています。

 

「無理無理無理無理無理無理無理・・・ここでは眠れません。」

 

オオナムヂが部屋に入るのを躊躇していると、そこへ新妻のスセリビメがやってきました。

 

「もうお義父さんったら!!意地が悪いんだからっ!!」

 

そういうと、首にかけていた比礼(ひれ:スカーフのような布)を外し、オオナムヂに渡しました。

 

「この比礼には呪力があります。蛇に向かって3回振れば、たちまちおとなしくなるでしょう。」

 

オオナムヂは比礼を受け取ると、蛇に向かって振りました。

 

スワ~

サワ~

フワ~

 

すると不思議なことに、蛇は部屋の隅にかたまり、おとなしくなってしまいました。

 

オ「おお!!ありがとうスセリビメ。これでゆっくり休めるよ。」

ス「ウフフ。お力になれてうれしいですわ♪」

 

オオナムヂは部屋に入ると、ゴロリと横になりました。

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(それにしても、いったい何のためにお義父さんはこんな部屋を作ったんだろう・・・)

 

そんなことを考えているうちに、オオナムヂは眠りに落ちました。

 

 

よう