~これまでのお話~
嫉妬に狂った兄達に命を奪われたオオナムヂでしたが、母・刺国若比売(サシクニワカヒメ)の願いを受け入れた神産巣日神(カミムスヒノカミ)が送った女神の働きで甦りに成功しました。それに気づいた兄達は再びオオナムヂの命を狙います。
「ま、まさか、オオナムヂが生きて・・・」
オオナムヂが平然としている姿を目撃した兄達は、大変驚きました。そして再び「同盟関係」を結び、オオナムヂを殺そうと作戦を考えます。
兄達は山中にある大きな木を切り倒しました。その木に切り込みを入れ、そこに楔を打ち込みました。楔を抜くと木が弾力で元に戻り、バチーンと挟む仕掛けです。果たしてこんな罠に引っかかるのでしょうか???
準備が整うと、兄達はオオナムヂを呼びました。
「おお、オオナムヂ、生きてたのか?よかった~」
「一緒に遊ぼうぜ!!」
「こっちにイイもんがあるんだ。見せてやるから付いて来いよ!!」
素直なオオナムヂは、兄達についていきました。しばらく行くと、大木が倒れ道を塞いでいました。
「ん?大木が倒れて道を塞いでいるな・・・」
「回り道するか?」
「いや、この間をすり抜けられるぞ」
兄達は白々しく、自分たちが作った木の割れ目を次々とすり抜けていきます。
オオナムヂも何も疑わず、兄達に続きました。
そして、オオナムヂが木の間をすり抜けようとすると・・・
「今だ!!」
「楔をぬけっ!!」
バチーン!!!!
ウギャー――――ス!!
オオナムヂの悲鳴が山中に響き渡りました。
オオナムヂは兄達の罠にはまり、木の間に挟まれてしまいました。
よう
【古事記講義やります!!】