~これまでのお話~
八神比売(ヤガミヒメ)にプロポーズをするために旅に出た80人兄弟の八十神(ヤソガミ:オオナムヂの兄達)は、ついにヤガミヒメの屋敷に辿り着きました。末っ子のオオナムヂは、兄達の荷物を背負っていたため、未だ辿り着いていませんでした。ついに屋敷の扉が開き、ヤソガミとヤガミヒメは対面を果たしました。
ヤガミヒメは色めき立つヤソガミに向かい言いました。
「皆さま、この度は遠路はるばるお疲れ様でございました。
聞けばあなた様達は、偉大なるスサノオ様のご子孫でいらっしゃるとか。スサノオ様と言えば、知と勇を兼ね揃えた中つ国のヒーロー。そのスサノオ様のご子孫と聞き、お会いするのを楽しみに扉を開けましたが・・・。
ところが、あなた達のお姿はいかがでしょうか?子供のように大はしゃぎし、まして、手ぶらでプロポーズとは?本気で私を娶るおつもりですか?」
し~ん・・・
ヤソガミを代表し、01が答えました。
「ヤガミヒメ、大騒ぎしたことは詫びる。申し訳なかった。皆、あなたに会えるのを楽しみにしていたので、ついハメを外してしまったのだ。
それから、もちろん手ぶらで来たわけではない。各々が自慢のプレゼントを準備してきた。ただ、・・・末っ子のオオナムヂという荷物持ちが遅れているのだ。あのノロマめ、恥をかかせおって!!」
「そうだ!!そうだ!!アイツはなにやってるんだ!!」
「まったく、使えねぇヤツだぜ!!」
「アイツのせいで恥かいちゃったじゃねーか!!」
ザワザワザワザワザワザワザワザワザワ
そこへ・・・
「ああ、疲れた。やっと着いたぞ。」
兄達の荷物を背負ったオオナムヂがやってきました。
【古事記講義のお知らせ】
12月5日(日)14:00~16:00 埼玉小川町
よろしくお願いいたします。
よう