~これまでのお話~
出産を終えたトヨタマビメは、産屋から出てきました
ヤマサチは後ろめいた気持ちになり、どうしていいかわからず固まっていました
(産屋を覗いたの、トヨタマにバレてるかな・・・
きっとバレてるよな、あの時・・・
ほんの一瞬だけど目があったし・・・)
先に口を開いたのはトヨタマビメでした
「ヤマサチ様
元気な男の子ですよ
ヤマサチ様の子ですよ~」
トヨタマビメはニコリと笑いました
トヨタマビメの笑顔を見たヤマサチは少しホッとしました
(もしかして、トヨタマは気づいていないのかも
そうだよ、ほんの一瞬だったし)
ヤマサチは少し前向きな気持ちになりました
そしてトヨタマビメに近づき、赤ちゃんの顔を覗きました
「お、お疲れ様、トヨタマビメ
どれどれ、オレにも赤ちゃんを抱っこさせてくれ
おお、かわいいのぅ~」
「バブバブバブバブ」
赤ちゃんはニコリと笑いました
二人は寄り添い幸せそうに赤ちゃんを見つめました
「本当にかわいいですね、ヤマサチ様
もう、かわいくてかわいくて・・・
・
・
・
でも・・・」
トヨタマビメは突然ボロボロと涙を流し泣き始めました
「なぜ・・・
なぜ産屋を覗いたのです!!」
ヤマサチはぎくりとしました。。。
「ば、ばれてるぅ~Σ(・□・;)」
よう