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タケミナカタ物語⑧

諏訪に移り住んだタケミナカタは、些細なことから妻・ヤサカトメノカミと大喧嘩をしました。ヤサカトメノカミは家出をし湖を渡ってしまいました。タケミナカタは、村人が寝静まるのを待ち、ヤサカトメノカミの元を訪れましたが、会うことが出来ず帰ってきました。

 

kojikista88.hatenablog.com

 

その後もタケミナカタは、毎晩ヤサカトメノカミの元を訪れましたが、屋敷の扉が開くことはありませんでした。

 

タケミナカタは寝不足ですっかりやつれていました。

 

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村人達はタケミナカタの様子をみて心配になりました。

 

タケミナカタ様、大丈夫ですか?」

 

「少し休まれた方が???」

 

「まるで別人のようですが・・・」

 

タケミナカタは強がって答えました。

 

「いや、大丈夫だ!!オレを誰だと思っているのだ!!」

 

タケミナカタは持ち前の体力と精神力で平静を装っていました。

 

「ところで最近、ヤサカトメノカミ様の姿が見えませんね?」

 

「もしかしてご病気ですか?」

 

ド、ドキッ

 

ドキッとしながら、タケミナカタはまた答えました。

 

「い、いや、大丈夫だ。

 

 ちょっと家事洗濯が忙しくてなぁ・・・

 

 それにしても今日は冷えるのう。

 

 みんな、身体を大切にして風邪などひかぬようにな」

そして一日が終わり・・・

 

ホーホー(フクロウの鳴き声的なもの)

 

すっかり夜が更けました。

 

タケミナカタは、今夜もヤサカトメノカミの元へ通います。

 

湖に出て、舟を漕ぎだそうとすると・・・

 

「こ、これは!!」

 

なんと湖は寒さのためカチコチに凍っていました。

 

「くっ、これでは舟が使えぬ!!」

「よしっ!!」

 

少し考えてタケミナカタは何かを決意したようです。

 

 

よう