タケミカヅチ、出雲へ
~これまでのお話~
高天原のアマテラスは、美しく発展した中つ国の統治を息子に任せたいと考えました。そこで中つ国の王・オオクニヌシの元に繰り返し使者を送りましたが、なかなかうまくいきません。そこで次の使者として武神タケミカヅチが選ばれました。タケミカヅチは天翔ける神アメノトリフネと共に中つ国の出雲へ向かいました。
「さあ、僕の背中に乗ってください」
アメノトリフネはタケミカヅチに言いました。
タケミカヅチはトリフネにまたがりました。
「ふふふ、とても乗り心地がいいなぁ」
「では出発しましょう。飛ばしていきますからしっかりつかまってください」
「アマテラス様、行ってまいります」
ビューン!!
「タケミカヅチ、もう出雲に着きますよ」
タケミカヅチは驚きながら言いました。
「え?もう到着か。トリフネ、お前はすごいなぁ」
タケミカヅチとトリフネの下には美しい海が広がっていました。
「よし、あそこにするか」
というと、背中の剣を抜き海面に向かって投げました。その剣は海面に逆さまに突き刺さりました。
「よし、いくぞっ!!」
タケミカヅチはトリフネの背中から飛び降りました。
よう