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イツノオハバリ、息子に託す

~これまでのお話~~

 

高天原のアマテラスは、美しく発展した中つ国の統治を息子に任せたいと考えました。そこで中つ国の王・オオクニヌシの元に繰り返し使者を送りましたが、なかなかうまくいきません。そこで次に剣の神様イツノオハバリを送ることにしました。イツノオハバリに使命を伝える為、光の鹿・アメノカグはイツノオハバリの元へ向かいました。

 

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深い渓谷を超え、イツノオハバリの元へ辿り着いた光の鹿・アメノカグ。

川から上がるとブルルっと体を震わせ水を払いました。

 

イツノオハバリは言いました。

「これはこれは。よくこんな辺鄙なところまでやってきましたな。」

 

続いてイツノオハバリの息子・タケミカヅチは感心して言いました。

「お前、すごいな。よくこんなところまでやってきたなぁ」

 

アメノカグは言いました。

「実はカクカクシカジカで…鹿なだけに、なんつって」

 

 アメノカグはオリジナルギャグを交えつつ、イツノオハバリに伝言を伝えました。

 

 

「ふむ、中つ国のオオクニヌシの元への使者ですか。これはなかなかの任務ですなぁ。」

イツノオハバリはそう答えると少し考えました。

 

そして言いました。

「そのお役目、私より息子のタケミカヅチが適任でしょう。タケミカヅチ、お前がやってみろ」

 

タケミカヅチは即答しました。

「任せてよ、父ちゃん!!」

 

「わかりました。では私は一足先に帰り、アマテラス様にそのようにお伝えしてまいります。」

 

アメノカグはそう答えると、もうその姿は小さくなっていました。

 

「アイツ、足速ぇなぁ~」

タケミカヅチは感心していました。

 

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