~これまでのお話~~
高天原のアマテラスは、美しく発展した中つ国の統治を息子に任せたいと考えました。そこで中つ国の王・オオクニヌシの元に使者を送りましたが、アメノホヒは懐柔されワカヒコは(既婚の身でありながら)オオクニヌシの娘シタテルヒメと結婚し、中つ国に居ついてしまいました。次の使者として送ったキジのナキメは、ワカヒコに射殺されてしまい帰ってきませんでした。オモイカネは八百万の神々を招集し、剣の神様イツノオハバリを送ることにしました。
なかなかうまくいかない、オオクニヌシとの国譲り交渉。
高天原(たかまのはら:天界)の神々は話し合いを持ち、次の使者にイツノオハバリを送ることにしました。しかし、イツノオハバリは天の安の河(あめのやすのかわ)の水をせき止め、その上流に住んでいるため、誰も近づくことが出来ません。
オモイカネは「はっ」と気づきました。
「アマテラス様、イツノオハバリの元へ天迦久神(アメノカグノカミ)を使わせましょう。アメノカグならイツノオハバリのところへ辿り着けるはずです」
そこで早速アメノカグが呼ばれました。
アマテラスは言いました。
「アメノカグ、イツノオハバリの元へはあなたしか行くことが出来ません。しっかり頼みますよ。」
アメノカグは答えました。
「はい、アマテラス様。お任せください!!」
そういうと、アメノカグはすぐにイツノオハバリの元へ向かいました。その姿はあっという間に見えなくなりました。
よう