剣の神様イツノオハバリ
~これまでのお話~~
高天原のアマテラスは、美しく発展した中つ国の統治を息子に任せたいと考えました。そこで中つ国の王・オオクニヌシの元に使者を送りましたが、アメノホヒは懐柔されワカヒコは(既婚の身でありながら)オオクニヌシの娘シタテルヒメと結婚し、中つ国に居ついてしまいました。次の使者として送ったキジのナキメは、ワカヒコに射殺されてしまい帰ってきませんでした。次の作戦を考える為、オモイカネは八百万の神々を招集し、緊急会議をおこないました。
緊急会議では、八百万の神々が話し合いをおこなっていました。
「もうこうなったらアレしかないでしょう」
「だな、あの神に頼むしかないよ」
「この手は使いたくなかったけど、仕方ないよな」
「マジ、ハンパないな」
「うん、それでいこう」
どうやら意見がまとまったようです。
神々を代表してオモイカネが言いました。
「アマテラス様、次の作戦が決まりました」
アマテラスは答えました。
「どんな作戦なの?」
オモイカネは続けました。
「マジハンパないとっておきの作戦です。本当はこの方法は取りたくなかったのですが。。。
伊都之尾羽張神(イツノオハバリノカミ)を使者にしましょう」
イツノオハバリは、イザナギが火の神・ヒノカグヅチを斬った時に使った剣です。
アマテラスは言いました。
「あら、イツノオハバリに頼むのね。最近見かけないけど、どこにいるのかしら?」
オモイカネは自信満々に答えました。
「イツノオハバリは、この川(天の安の河(あめのやすのかわ)という高天原にある河)の上流に住んでいます。彼は川の水をせき止め道を塞いでいるので、誰も辿り着くことが出来ません。」
アマテラス言いました。
「ふ~ん。で、誰も辿り着けないのにどうやって頼みに行くの???」
「はっ!!?」
アマテラスの言葉に、ハッとしたオモイカネなのでした。。。
よう