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アメノヒボコの土木事業

~これまでのお話~

 オオクニヌシは、国造りのため兵庫県の宇頭川(うずかわ:現在の揖保川)を訪れた時、アメノヒボコという異国の神に出会いました。綱引きで力比べをした後、二人は心を開き酒を酌み交わしました。そして共に力を合わせ国を豊かにしようと誓い合い、別れました。

 

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オオクニヌシに別れを告げたアメノヒボコは、つづらの落ちた出石(いずし)の地に向かいました。

 

出石に着くと、アメノヒボコは高い山の上に昇り辺りを見渡しました。

 

この地は海水が溜まり、ドロドロとしていました。人々はアサリやハマグリ、シジミなどを取って細々と暮らしていまいた。

 

「ふむ、まるで泥海だな。海水をせき止めている岩をくだけば田畑を作れるだろう。」

 

アメノヒボコは、泥海を田畑に変えることで、人々の生活を豊かにしようと考えました。

 

しかし、岩は堅く一筋縄では砕けそうにありません。

 

アメノヒボコは岩を砕く道具を作るため、最初に砂鉄堀りを始めました。そして、砂鉄を集めると、火を焚きスキやクワ、カマなどを作りました。

 

次に、アメノヒボコは自ら泥海に入り、先頭を切って土木事業にあたりました。

 

みんなで力を合わせ、海水をせき止めている固い岩を砕くため一生懸命働きました。

 

アメノヒボコは出石の人々と苦楽を共にし、どんどん土地の生活に馴染んでいきました。やがて美しく麗しいマエツミという女性と結婚しました。

 

そして、ついに頑丈な岩が砕ける日がやってきました。

 

ゴゴゴゴゴゴ・・・・

 

岩が砕けると、水は物凄い勢いで海に流れ出し、水が引いた後には豊かな土地が現れました。

 

うぉぉぉぉぉ~っ!!

 

やったぞ~っ!!

 

アメノヒボコと共に泥まみれになって働いた人々は、肩を抱き合い大喜びしました。

 

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