~これまでのお話~
中つ国(なかつくに:地上世界)を発展させるため国造りをおこなうオオクニヌシ。兵庫県の宇頭川(うずかわ:現在の揖保川)を訪れた時、アメノヒボコという異国の神と出会います。アメノヒボコはオオクニヌシに一夜の宿を頼みましたが、タダモノではないと感じたオオクニヌシは警戒し「海の中で寝てはどうか?」と答えました。
一晩の宿を頼むもやんわりと拒否されてしまったアメノヒボコ。すると、アメノヒボコは大きな氷の剣を抜きました。
オオクニヌシは身構えました。
しかし、アメノヒボコは無言のまま、その大剣を海に突き立てると、、、
グルグルグルグル
とかき混ぜました。
あっという間に海は固まり、氷の塊が出来ました。
アメノヒボコは氷の塊にゴロリと横になると、すぐに大きなイビキをかき始めました。
これに驚いたオオクニヌシは、ひとまず丘の上に昇りました。
そして気を落ち着かせるために、腹ごしらえをしようと食事を始めました。
食事を終え、落ち着きを取り戻したオオクニヌシは、
「この土地は、私の土地だぞっ!!」
と叫び、地面に杖を刺しました。
するとそこから水が湧き、丘の南と北に分かれて川が流れだしました。
そしてオオクニヌシもゴロリと横になり、眠りました。
よう